夏は大阪桐蔭、秋は履正社がVも、春初優勝の大阪学院大が「主役」【2024大阪府の高校野球】
2025年が幕を開けた。昨年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。 2024年大阪府大会の結果一覧 昨年の大阪の「主役」は、大阪桐蔭ではなく、履正社でもなく、大阪学院大だったといえる。 春季大会では、決勝で興国を下して初優勝を果たした。4回戦で23年の夏の覇者・履正社を9対8で破ると、準々決勝ではセンバツ8強だった大阪桐蔭を2対1で破った。近年、大阪の「2強」を形成していた大きな壁を2枚とも乗り越えての優勝には、大きな価値があった。 しかし、夏はまさかの初戦敗退に終わる。同志社香里に1対2の敗戦。打線が5安打に抑えられて、あと1点に泣いた。夏の代表を本命視され、追われる立場となったチームの初戦の難しさを改めて痛感した。 夏を制したのは春8強に終わった常勝軍団の大阪桐蔭。準決勝でライバルの履正社に5回コールドの圧勝を収めて、2年ぶりの王者に返り咲いた。 夏に屈辱を味わった大阪学院大だが、新チームになった秋に再び強さを見せた。準々決勝までの6戦で失点はわずか1。5試合が無失点で4強入りした。準決勝で大阪桐蔭に敗れたが、3位決定戦で近大付を破り、春に続いて近畿大会に出場した。 秋の大阪を制したのは、履正社だった。決勝で夏に敗れていた大阪桐蔭を破って2018年以来、6年ぶりの優勝。大阪桐蔭の秋連覇を5でストップさせた。 しかし、近畿大会では大阪勢がふるわなかった。履正社が滋賀短大付に、大阪桐蔭が滋賀学園に、ともに滋賀県勢相手に敗れて初戦敗退。2校の今年のセンバツ選考はかなり厳しい状況だ。大阪3位で出場した大阪学院大は、なんとか初戦を突破したが、2勝することができず、センバツ確定までは届かなった。 明治神宮大会でも近畿王者・東洋大姫路(兵庫)が優勝できず、神宮大会枠もないため、近畿6枠は変わらない。1927年の第4回大会以来、98年ぶりとなる「大阪勢センバツ出場なし」となるのか注目される。