衆議院選挙福岡2区・九州一の繁華街・天神を抱える激戦区、無党派層の動向に注目…6人が立候補予定
衆院選の公示(15日)が迫り、福岡県内11選挙区でも立候補者の顔ぶれが固まりつつある。福岡2区は、九州一の繁華街・天神を抱え、約1割の住民が1年間で入れ替わる選挙区。自民党と立憲民主党の前議員ら計6人が立候補を予定しており、投票率と無党派層の動向に注目が集まる。
防衛副大臣で自民党前議員の鬼木誠(51)は前回選で、8100票差で辛勝。こうした中、今回は自民党派閥の「政治とカネ」の問題を受け、「逆風の中での選挙になる」と危機感をあらわにする。副大臣で、地元入りの時間が限られる中、保守票固めと無党派層への浸透を急ぐ。
立憲民主党前議員の稲富修二(54)は政権交代した2009年の勝利以降、選挙区では苦杯をなめる。今回は野党が共闘した前回選とは異なるため、票の分散を危惧するが、「政権批判の受け皿になれるか試されている」と強調。政治資金の透明化などを掲げ、若い世代を中心に支持拡大を図る。
公認会計士の日本維新の会新人の本司敬宏(39)は、駅前の街頭活動などで地元・南区出身をアピールし、知名度アップを図る。地方創生や規制緩和を掲げ、政権与党への批判票や若者や無党派層の取り込みを狙う。
前福岡市議で共産党新人の松尾律子(52)は、SNSを中心に若い世代に向け、子育て支援や労働時間の短縮、戦争反対などを呼びかける。地域での集会を通じ、幅広い世代に支持を訴えかけていく。
参政党新人の黒石裕子(32)は、選挙戦は初めて。自身と年齢が近い若年層や子育て世代に向けて、街頭活動を中心に支援を求めていく。
無所属新人の沖園理恵(50)は、食品会社社員。既成政党ではない選択肢を市民に示そうと、平和外交や消費税の食料品「ゼロ税率」、若年層への支援充実を訴える。(敬称略)
◆立候補予定者は、10日現在の読売新聞社調べ。前議員、政党が発表した立候補予定者、立候補の意向を明らかにしている人など。