走行中にふと感じる! 雨が降る前の匂いの正体とは
また、雨の降る前の匂いとは別に、雨上がりに感じる匂いもあります。これは「ゲオスミン」と呼ばれる匂いで、地中のバクテリアなどによってつくり出される有機化合物の一種です。 カビのような匂いや泥臭さのように感じるのが特徴で、雨が降ると霧状に細かくなって拡散しやすくなり蒸発する際に匂いが強くなります。ちなみに、ゲオスミンはギリシャ語で「大地の匂い」を意味する言葉で、主に雨上がりに特有の匂いを発生させるようです。 つまり、雨が降るときに感じる匂いの多くは、植物が渇水期を切り抜けるためにつくり出す化合物の匂いといえます。そのため、雨がしばらく降らないと雨の匂いが強く感じられるのは、これらの化合物が一気に放出されるからというわけです。 なおペトリコールとゲオスミンのほかにも、雨の匂いを感じさせる原因になるものに「オゾン」が挙げられます。オゾンは雷が酸素の分子を大気中に電離させて、原子を分離させる時に発生する成分。オゾンの名前はギリシャ語の「におう」が由来で、すがすがしく強い香りが特徴です。 ※ ※ ※ 梅雨のシーズンは雨に遭遇する確率が高くなるので、全身がびしょ濡れになってしまうライダーにとって非常に厄介な季節といえます。せっかく楽しみにしていたツーリングも、途中で雨に降られてしまうとテンションが下がる一方です。 そんな時は、バイクに乗りながら「雨の匂い」に気持ちを集中させてみてはいかがでしょうか。好みの匂いが見つかれば、雨の日のバイクの運転も悪くないと思えるかもしれません。
Peacock Blue K.K.