教職員7割超「関わりたくない」 中学部活の地域移行アンケート【山口】
山口市中学校部活動地域移行推進協議会(会長・岡村萬利雄市交流創造部長)は、2026年9月から始まる地域クラブ移行に関する児童・生徒と保護者、教職員を対象としたアンケート結果を発表した。 アンケートは、5~6月に市内の小学5、6年生と中学生計7878人に部活動の在籍状況や地域クラブへの参加意向について尋ねた。7~8月にはその保護者に活動時間や活動日数、地域クラブへの期待を調査。小・中学校の教職員1214人にも部活の指導状況、関与意向などを調べた。 小・中学生は計6597人(回答率83・7%)、保護者は3278人(同41・6%)、教職員は697人(同57・4%)が回答した。 地域クラブへの参加意欲の設問で「参加したい」と答えた小学生の割合は47・3%、「したくない」は20・7%。中学生は「したい」が39・7%、「したくない」が27・9%だった。 地域クラブへ期待することでは小学生の保護者で「競技、種目に親しみ、楽しむ活動」と答えた割合が54・6%、中学生の保護者では「同じ目的を持った子ども同士の活動」が56・1%と最も高かった。 活動日数は小学生が3日(27・9%)、中学生が4日(23・6%)がそれぞれ最も高かった。現在の部活動日数の上限の平日4日、休日1日より少ない日数を児童・生徒は望んでいることが分かった。 活動時間は、児童・生徒とその保護者でいずれも「平日は放課後の2時間程度」が8割を超える回答率で最も高く、休日は「午前中の2~3時間」が最も高かった。 地域クラブへの関与意向に関する教職員へのアンケートでは「報酬が支払われても関わりたくない」が小学校で85%、中学校で76%となり、関与意向の低下がうかがえる結果となった。 現在、部活動を指導している中学校教職員の割合は84・3%。このうち運動部では担当競技の活動経験が無いが51・3%、文化部では経験なしが53・8%を占めた。 先に湯田地域交流センターで行われた同協議会の会合では、各地域クラブを統括する運営本部と実施主体は市が担うことなど五つの検討事項が提示された。アンケートも参考に非公開で委員16人が意見交換をした。今年度は残り2回の会合を予定している。