Soulution、約10年分の新技術を投入した新フラグシップ・プリアンプ「727」。税込1155万円
アークジョイアは、同社が取り扱うSoulution(ソウリューション)のフラグシップライン “7シリーズ” より、プリアンプ「727」を7月29日(月)に発売する。価格は11,550,000円(税込)。また、別売のフォノモジュール追加オプションも1,870,000円(税込)で用意する。 前世代モデル「720」や「725」から約10年の間に培った新技術を投入し、ゼロベースで開発を行ったという新たな最上位プリアンプ。同社の理念である “nature of sound” に極限までこだわった、7シリーズの新たな到達点に位置付けられている。 プリアンプの命題は「微弱な音楽信号をも適切に送受信し、不要なノイズの発生を可能な限り抑制すること」であるとの考えのもと、0 - 20MHzという超広帯域幅の周波数特性、-160dBV/√Hz 未満のノイズ密度、そして105dB以上のコモンモード除去比を実現する。左右のチャンネル回路をそれぞれ独立させたデュアル・モノラル構成を採用する事で、130dBという優れたチャンネルセパレーションも達成。「音楽性と自然な音色に満ちたホログラフィックな音場を再生する」と謳う。 クラスA出力段は、速度、精度、および高いピーク電流を実現するために最適化。出力インピーダンスが低く、20MHz(-3dB)の幅広い周波数帯域幅、それに伴うオーディオにおける再生周波数帯域における最小限の位相シフトにより、音楽を細部まで忠実に再現するとしている。 電源部は従来モデルのリニア電源からハイエンドスイッチング電源(SMPS)へ刷新することで、優れた電源電圧の供給を実現。さらに左右独立化した「デュアル電源」構成を新たに開発・採用する事で、電源供給の安定性も大幅に高めた。電源回路は音楽再生帯域影響外の超高域で動作するため、一般的にSMPSの短所とされているスイッチングノイズの影響も皆無だという。 ボリューム回路は「725」に搭載していたものをブラッシュアップ。音響的に優れたリレースイッチ式の高精度金属箔抵抗器を採用し、80ステップ(1dB/ステップ)という細かな音量調整が可能。加えてチャンネルごとに独自のボリューム制御抵抗ネットワークを装備する。細部においても、ラダー抵抗やバッファ段のオペアンプ回路の選定、配置などを試行錯誤し、ノイズ成分を最小限に抑制。より音楽に没入できる静寂感を提供することに成功したと説明する。 さらにボリューム回路と並列して、音量調整用のPGA(Programmable Gain Amplifier)を備えたサブ・ボリューム回路を搭載。ボリューム調整中にのみアクティブとなり、調整中の不快なクリックノイズや有害な電圧ピークを防ぐとのこと。新たな音量に調整した後は、再度ボリューム回路に切り替わる。 入力端子はXLR×3、RCA×2、出力端子はXLR×2、RCA×1を装備する。消費電力が60W、外形寸法は480W×167H×450Dmm、質量は28kg。
編集部:松永達矢