比嘉愛未が『作りたい女と食べたい女』から受け取ったこと。「傷ついたりストレスを抱えたりする人が少しでもいなくなった方がいい」
ゆざきさかおみ原作のNHK夜ドラ『作りたい女と食べたい女』シーズン2が、1月29日から放送される。料理好きだが少食の野本さんが、同じマンションに住む食べることが大好きな女性・春日さんに出会い、美味しい食事をとおして関係を深めていく物語だ。 【画像】作品から受け取ったことについて語る比嘉愛未 シーズン1の終盤で春日さんへの恋心に気づいた野本さん。シーズン2では新しいキャラクターも登場し、2人の関係がより発展していく。撮影前にジェンダーやセクシュアリティに関する講習も受けたという野本さん役の比嘉愛未に、作品から受け取ったことについて聞いた。
自然に『つくたべ』の世界に戻れた。シーズン2の撮影を通して感じたこと
―NHKの夜ドラ枠として初めての続編となります。いま撮影中とのことですが、どう感じていらっしゃいますか? 比嘉:すごく光栄なことだと思っています。でも、シーズン1の撮影は2022年10月ごろだったんですが、撮影が終わったあとも私のなかでは『つくたべ』の野本さんと春日さんはどこかで生きているという感覚だったんです。 春日さん役の西野恵未ちゃんとはプライベートでも仲良くさせてもらうようになって、2人でよくご飯にも行っています。だから「終わった」という気がしなくて、そこにまた参加させてもらっているというか……続編が決まって驚いたという気持ちや不思議とプレッシャーもなく、自然に『つくたべ』の世界に戻れました。 それは、やっぱりあの2人がちゃんと自分のなかに根付いて生きているからだと思います。なかには「やりきった!」という作品もあるのですが、そういった感覚ではなくて。この作品は、ほのぼのとしながらも自問自答しながら一生懸命生きている人たちの話で、私たちの生活にも通じるところが大きいですし、野本さんの続いていく人生の一片や少しの部分を見せてもらっているような感じでした。 ―原作はすごく人気作で、SNSを中心に多くの人から愛されている作品です。 比嘉:原作がある作品に参加させていただくときは、毎回ドキドキするんです。原作ファンの方がどういう気持ちで見てくれるかなとか……。 漫画は音がない世界だから、自分たちで想像できるという自由さがありますよね。そこに私たちが色や音を出していくという感覚なので、ファンの方全員が大丈夫となるのはないと思うけれど、なるべく世界観を崩さずにやりたいと思っています。 だから、どうでしたか!? っていう気持ちです(笑)。 ―私ももともと原作が好きだったのですが、比嘉さんの演技をみて、野本さんが現実にいたとしたらこんな人なんだろうなと思いましたし、やっぱり野本さんってすごく優しい人なんだなと思いました。 比嘉:嬉しいです。『つくたべ』の世界って、野本さんと春日さんはもちろん、登場人物のなかにいわゆる「悪役」がそんなにいないんです。悪気なく言ってしまった言葉をちゃんと反省するとか、他人を思いやる心を持っている人が描かれているので、作品をつくりながら自分自身も浄化されている感覚があります。