笹子トンネル事故12年、遺族ら追悼 友人は風化防ぎ「後世に」
山梨県大月市の中央道笹子トンネルで9人が亡くなった2012年の天井板崩落事故は2日、発生から12年になった。現場近くであった追悼慰霊式には遺族ら約60人が参列し、犠牲者を悼んだ。 【写真】慰霊碑に献花し、祈りを捧げる小林洋平さんの父・寿男さん(左)=2024年12月2日午前8時6分、山梨県大月市、代表撮影 参列者は慰霊式に先立ち、事故が起きた午前8時3分に黙禱(もくとう)を捧げた。その後の式典で中日本高速道路(名古屋市)の縄田正社長は、改めて事故について謝罪。事故後に入社した社員が全体の4割を超えたことに触れ、「事故の記憶と教訓を風化させることなく、安全を最優先として行動できる人材を引き続き育成する」と話した。 追悼の言葉では、事故で亡くなった小林洋平さん(当時27)の友人の小林悟さんがマイクの前に立ち、「生きていれば好きな写真を撮ったり、結婚したり、楽しい未来が待っていたんです。(事故が)風化せず、後世に続くよう願っています」と述べた。(棟形祐水)
朝日新聞社