日本女子オープンでこそ生きる“経験” 上田桃子は初制覇へ60回目の国内メジャー
◇国内女子メジャー◇日本女子オープンゴルフ選手権 事前(25日)◇大利根CC 西コース(茨城)◇6845yd(パー72) 【画像】上田桃子も加わりたい…チャンピオンの晩餐会 国内メジャーの最年長優勝は1997年「日本女子オープン」で岡本綾子が記録した46歳88日。岡本はその4年前、42歳だった93年に大会初制覇を飾っている。初優勝までの国内メジャー出場試合数で最多記録(42試合)として残る2001年大会の島袋美幸も41歳だった。40代での国内メジャー優勝4例のうち3例が日本女子オープンだ。 ハードセッティングにおいてキャリアを重ねた選手が強さを発揮できる部分もあるのか。「この大会は特にあると思います」。38歳の上田桃子がうなずく。「リスクを想像するというか、考えなくてはいけないコースなので。普段は(シンプルに戦って)考えない方がいいコースが多かったりもするんですけど、考えた方がいいコースの場合はキャリアがいい方向に働くと思っている」と続けた。
大会史上最長の総距離6845yd(パー72)にも、自らの経験を引き出しとして立ち向かう。ある程度のボギーが出るのは仕方ないという割り切り。ラフを渡り歩く展開も予想される中、ダブルボギーを回避していくためには徹底したリスクマネジメントが求められる。無理をしてグリーン周り30~40ydの密集率が高く厄介なラフにつかまるよりも、距離を残してでも比較的いいライから打てる状況を作ることが鉄則だという。 届きそうで届かない国内メジャータイトルへの挑戦は、これが60試合目になる。「60回か~って感じですけど…」。静かに受け止めながら、やはりこの舞台で勝つために準備してきたと胸を張って言える。「やっぱり一番高いところというか、優勝が一番の目標。いろいろ試しながら、ある程度“捨てる”作業はできて、なるべくやることがシンプルになっているなという感じはする。高い集中力で回れるくらい、頭がクリアな感じにはなってきた」 ゲームの中で自らの状態にフォーカスする部分が少なくなればなるほど、コース攻略に注力できる。シーズンを通した取り組みが、この一戦につながっている。(茨城県坂東市/亀山泰宏) <40歳以上の国内メジャー優勝> 年齢/選手名/大会(年) 46歳88日/岡本綾子/日本女子オープン(1997年) 46歳45日/具玉姫/日本女子プロ選手権(2002年) 42歳86日/岡本綾子/日本女子オープン(1993年) 41歳317日/島袋美幸/日本女子オープン(2001年)