人民元・ルーブル取引高が3年ぶり高水準、プーチン氏訪中後急増
[7日 ロイター] - 中国の銀行間市場で人民元・ルーブルの取引高が5月に16億3000万元(2億2500万ドル)となり、2021年3月以来、約3年ぶりの高水準に達したことが月次データから分かった。輸出業者は先月のプーチン・ロシア大統領の訪中が背景にあると指摘している。 22年2月のロシアによるウクライナ侵攻で米国は対ロシア制裁を発動。中国の銀行が制裁の標的となるのを避けようと取引に慎重になったため、人民元・ルーブル取引は今年3月に2年ぶりの水準に落ち込んだ。 しかしロシア向けに電子機器を輸出している中国の業者によると、「5月のプーチン氏訪中後に多くの銀行でロシア側の支払った代金の受け取り手続きがスムーズになった」。ただ、この業者は「残念ながらウクライナとロシアの戦争はまだ終わっていないので」、この状態が続くかは疑わしいとも述べた。 対ロシア貿易に携わっている別の業者は「5月末にかけて中国の銀行はロシア関連の取り引きを処理するのに必要な時間が短くなった」と証言した。銀行や顧客の多くは未処理の案件が積み上がっていたため、手続きを終えようと急いでおり、「この窓口はまもなく閉じる可能性もある」と述べた。