【ファンタジーS】ダンツエラン大接戦制した 団野大成騎手「次に受けていいレースができた」
団野大成(24)=栗・斉藤崇=騎乗で4番人気のダンツエランが、不良馬場を苦にせず力強い走りで重賞初制覇。阪神JF(12月8日、京都、GⅠ、芝1600メートル)に弾みをつけた。2着は10番人気モズナナスター、3着は15番人気ベルビースタローンが入り、3連単は62万円超えの波乱となった。1番人気のカワキタマナレアは5着。 ◇ 水分をたっぷり含んだ不良馬場をものともせず、ダンツエランが力強く駆け抜けて重賞初制覇。新馬戦V以来の再タッグとなった団野騎手が笑みを浮かべた。 「結構、最後はつらくなりましたが、きょうの馬場もこなしてくれましたし、次に向けてもいいレースができました」 先手を奪ってラストで甘くなった前走を踏まえて、6番手で折り合いに専念。直線では一完歩ごとにグイグイ伸びて3着までハナ、ハナ差の大接戦をものにした。 2019年の毎日杯(ランスオブプラーナ)以来の重賞Vとなった本田調教師は「かなり久しぶりだね。ためていった方がしまいにしっかり動ける。控える競馬でうまく乗ってくれた」と人馬をたたえた。今後は阪神JFが視野に入る。「素直で攻め馬も競馬もしっかり走る。距離の心配はしていない」と指揮官は自信を見せる。 その名の通り『飛躍』を感じさせる走りで、2歳女王の座へ弾みをつけた。(斉藤弘樹) ■ダンツエラン 父ロードカナロア、母ミスチヴァスミスティ、母の父イントゥミスチーフ。鹿毛の牝2歳。栗東・本田優厩舎所属。北海道浦河町・宮内牧場の生産馬。馬主は山元哲二氏。戦績3戦2勝。獲得賞金3947万2000円。重賞は初勝利。ファンタジーSは団野大成騎手、本田優調教師ともに初勝利。馬名は「冠名+飛躍、飛翔(仏)」。 ◆富田騎手(モズナナスター2着)「いい形で逃げることができました。最後までしっかり走ってくれましたが、負けたのが悔しいです。次も楽しみだと思います」 ◆西村淳騎手(ベルビースタローン3着)「あと少しでしたね」 ◆シュタルケ騎手(ヴーレヴー4着)「エンジンがかかるまでが遅かったですが、最後はすごくいい脚でした。1600メートルの方が向いていると思う」