富裕層の申告漏れ最高更新 980億円、全体の1割
国税庁は22日、今年6月までの1年間(2022事務年度)に実施した所得税の税務調査で、申告漏れがあった所得総額が9041億円(前年度比25.5%増)に上ったと発表した。大口の不動産所有者や高所得者ら「富裕層」の申告漏れ所得総額は980億円で全体の約1割を占め、2年度連続で最高額を更新した。 国税庁の担当者は「(円安基調の)為替相場の影響で、海外投資で利益を得た富裕層で申告漏れが目立ち、増加の要因となった」と分析している。 全体の調査件数は約63万7800件で、新型コロナウイルス感染拡大前の18年度を上回った。追徴税額は1368億円で、過去最高だった。