「こんな形初めて」 重さ4キロ、周囲の長さ70センチ 農家が収穫したのはカボチャじゃなくて、特大の…
「30年以上直売所やってきたけど」
長野県上田市の信州うえだ農協上田西支所室賀店敷地内の直売所で、カボチャのような形をした巨大な安納芋が飾られている。同市下室賀の70代夫婦が自営する農園で収穫し、重さ約4キロ、周囲の長さは約70センチ。一般に流通する安納芋は紡錘(ぼうすい)形で200グラム前後とされ、異形かつ特大だ。「30年以上直売所をやってきたが、こんな形は初めて」と直売所代表の白鳥(しろとり)洋右さん(83)は目を丸くしている。 【写真】農家の顔くらいビッグな安納芋
先祖返り?
夫婦は10年以上、安納芋を育てており、今年は畝の1本だけに植えた。収穫時、畝の隅の方にあるつるから複数のカボチャに似た安納芋が採れたという。 安納芋発祥の地、鹿児島県・種子島で品質を管理する一般社団法人安納いもブランド推進本部の事務局長、松田憲政(のりまさ)さん(52)は取材に「先祖返りしたのではないか」と推測。「ルーツはインドネシアのスマトラ島で戦後、復員兵が種子島に持ち帰った。元はカボチャのように溝が深く、市場に受け入れてもらうため改良してきた。種子島では毎年、形の良い芋を選ぶ『系統選抜』をし、その苗で生産している」と話している。