「岸田に引導を渡す…」ヤバすぎ「グダグダ党首討論」の夜、菅前総理と茂木幹事長が「異例の密談」をした理由
サミットの裏で"ニコニコ会食"
6月16日、イタリアでのG7サミットから意気揚々と帰国し、3年ぶりに行われる19日の党首討論に臨む―つもりだった岸田総理。だが帰りの機内で報告を受けるや、みるみる顔が曇った。 【全選挙区予測一覧】次の総選挙で自民党は「確実にボロ負け」する 「羽田に着いたとき、総理はかなり不機嫌でした。留守の間に麻生(太郎・自民党副総裁)さんと茂木(敏充・党幹事長)さんがニコニコ顔で会食し、さらに麻生派議員の政治資金パーティで、堂々と政権批判までされたわけですから」(全国紙官邸担当記者) 国会会期末が迫った6月3週目の週末から、にわかに「密談政局」が激化した。 14日には前述の麻生・茂木会食の裏で、森山裕・党総務会長と「総裁候補」として名前が挙がるようになった加藤勝信・元官房長官が会食。18日夜には岸田総理と麻生氏がホテルオークラで2時間以上話し込み、さらに19日夜には、めったに会わない茂木氏と前総理の菅義偉氏が会食した。自民党閣僚経験者が言う。 「党内はもう総裁選モード。麻生さんと菅さんがそれぞれの手札を固めるべく、最後の吟味をしているところだ」
党首討論で「解散宣言」の懸念
オークラでのサシ会食は、岸田総理からの申し出だ。派閥解散や政治資金規正法改正の方針をめぐって対立した二人の関係は5月以降冷え切り、麻生氏は総理からの誘いを無視し続けていたが、今回ようやく応じた。 「外遊中に麻生さんが茂木さんと会い、総裁選で茂木さんを担ぐ可能性を匂わせたのは、もちろん総理への当てつけ。さらに麻生派の斎藤洋明(衆院議員)にも暗に『総理は責任をとれ』と退陣論を言わせて、ジャブを打った。『オレを舐めるな』というメッセージです。 そのあと総理にサシで頭を下げさせれば、『やはり岸田政権は麻生さんが支えている』という印象を打ち出せる。これが麻生さんの計算でした」(自民党ベテラン議員) いっぽう、麻生氏の心中には岸田総理に対する一抹の恐怖もあった。 「総理との手打ちだけなら、わざわざ党首討論の前日に会う必要がない。麻生さんは『岸田は何をするか分からない』と思っている。万が一、党首討論で血迷って『解散宣言』なんてされたらたまらないから、クギを刺す目的もあったんでしょう」(前出・閣僚経験者)