田中将大 計11年過ごした楽天との別れ「つらくないわけがない…しんどくないわけない」も決断した理由
巨人の田中将大投手(36)が1日、BSテレビ東京「エース達のなぜには物語がある 田中将大と前田健太と菅野智之のなぜにはドラマが」(後10・30)に出演。入団1年目の2007年から、米国から帰国して復帰した計11年間の“楽天人生”について思いを吐露。そして他球団での挑戦を決めた決断の理由を語った。 【写真】2021年東京五輪で金メダルを首にかけ2人で記念撮影する坂本勇人(左)と田中将大 野村克也監督と出会ったプロの始まり。「マー君、神の子、不思議な子」、そして2011年の東日本大震災を経験し「がんばろう東北」を掲げ続けた2013年にはシーズン前人未到の24勝無敗で球団史上初のリーグ制覇に貢献。大リーグの名門ヤンキースとの7年契約を全うし通算78勝挙げた20年オフに古巣復帰を決断。思うような成績を残すことはできなかったが、4年間を過ごした球団を、昨年オフに決断した。 「つらくないわけがないですよ。しんどくないわけないです」。楽天との決別について、そう答えた田中。 その決断や、楽天への思いについて「ドラフトでクジ引きで引き当てていただいてですね…そういうご縁があって入団した球団で、野村監督もそうですし、入団当初からプロ野球のイロハを叩きこんでいただきましたし。感謝しかないです」と感謝の思いを口に。では、なぜ――。 「根底にあるものは変わらないですね。野球が好きという部分に関しては」と前置きした上で、田中はゆっくりと一言一言をかみしめるように言葉を口にした。 「投げられないのであれば、もう(野球を)やめるしかないと思いますし…。ですけど、自分の中でまだ投げられるっていうふうに感じていますので、選手としてまだまだプレーしたい、投げたいって思いが一番ですかね。“ウチに来ないか”って声を掛けられるとうれしいですし…オファーが来るかどうかの不安はありますが、チームを出る怖さはなかったです」 まだまだ投げられる――。日米通算200勝にあと3勝に迫りながら、1勝も挙げることができなかった2024年シーズン。その年も終わろうとしていたクリスマスの日に田中の巨人入団が決まった。「一番熱くお声がけしてくれて、もう迷うことはなかったです」。巨人の伝統の球団旗を背に、鋭い視線でそう語った田中は、「うだうだいろいろ言われているのは知っているので」と苦笑いを浮かべながら「もう本当に自分で(やれることを)証明していくしかない」と真剣な表情で決意を示した。 「年齢は関係ない。自分の中で(勝負をするのは)ここだなっていう。いろんなことがあった中で、ここだなって思った」。常に坂本勇人や前田健太ら同世代を引っ張ってきた存在だった36歳右腕が下した決断。2025年、子供の頃からファンだった「ジャイアンツ」のユニホームに袖を通し、プロ19年目の挑戦が始まる。