国内で唯一のキーウィ『プクヌイ』死ぬ 腹の中の卵割れ中身漏れる 絶滅危惧種に指定 大阪・天王寺動物園
天王寺動物園は国内で唯一飼育されていた「キーウィ」が5日、午前9時ごろに死んだと発表しました。 4日朝、職員が『プクヌイ』が起立困難となっているところを発見し、レントゲン撮影を行ったところ、腹の中に卵が確認されました。 確認された卵は大きく割れていて、自力での排出は困難と思われたため、緊急で開腹手術を行い、そのまま動物病院に入院。手術は成功しましたが、割れた卵の中身が腹の中で漏れてしまったことが原因で、5日午前8時40分に死んだことが確認されたということです。 今回の卵は殻が通常よりも薄く、腹の中で割れてしまったか、排出する際の圧力に耐えきれず割れてしまったのではないかということです。 キーウィはニュージーランドに生息し、絶滅危惧種に指定されている鳥です。個体数は減少傾向にあり、IUCN(国際自然保護連合)レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に分類されているということです。 天王寺動物園は1970年以来、数回に分けてニュージーランドから7羽のキーウィを受け入れ、飼育してきました。『プクヌイ』は1991年に最後に園に来た個体でした。 また、7月5日にはオスの『ジュン』が、国内最高齢の42歳で死にました。キーウィの寿命は、一般的には20年、飼育下では40年ほどとされ、42歳の『ジュン』は人間に換算すると100歳を超えていたのではないかということです。『プクヌイ』は35歳で、人間に換算すると、だいたい80歳くらいの年齢でした。 天王寺動物園は「キーウィはうちにしかいないので、大事に飼育してきた。非常に残念だ」と話しています。