ゴールドマンCEO、米国の基本シナリオはソフトランディング
(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は29日、幅広い分野にわたるインタビューの中で、米経済の底堅さとディールメーキングの見通し改善について語った。また、中東での紛争拡大に対する懸念も示した。
「フューチャー・インベストメント・イニシアチブ(FII)」に参加するためサウジアラビア入りしているソロモン氏はリヤドでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、「米経済はかなり好調で、非常に強靭(きょうじん)だ」と語った。「米国の基本シナリオはソフトランディング」だと述べた。
ゴールドマンの7-9月(第3四半期)は、株式トレーディング収入の予想外の増加と投資銀行業務の回復により45%増益となった。ソロモン氏は、米大統領選挙が変化をもたらす可能性はあるが、「ディールメーキングの環境が改善していることは疑いようがない」と述べた。
同時に、中東など世界の他の地域における懸念事項についても強調した。中東では、イスラエルとイランの間の緊張関係が数十年で最悪のレベルに達している。
ソロモン氏は中東情勢について「この状況を懸念している。安全保障や安全、成長にとって良いものではない」と述べた。「世界のリーダーや政府がこの紛争を沈静化する道を見つけられることを願っている。不確実性があるのは、経済成長や繁栄にとって良くない」と語った。
一方で、戦争は「この地域での活動にまだ大きな影響を与えていない」と語った。
ソロモン氏はまた、11月5日に米国で選挙が控えていることをにらみ、規制に関するリスクについても警告した。
世論調査では、カマラ・ハリス副大統領とドナルド・トランプ前大統領が接戦を繰り広げていることが示されている。
ソロモン氏は「選挙が行われ、政策決定が行われるだろう。それらは2025年と26年の軌道に影響を与えるだろう」と述べ、どちらの政権が誕生しても、政権や自社の顧客を支援する体制は整っていると付け加えた。