サイバー捜査に即応できる民間スペシャリスト、警視庁が募集…2年限定・警部として採用
巧妙化するサイバー犯罪に対応する即戦力の人材を獲得しようと、警視庁は民間企業で活躍するIT技術者を、2年限定の警察官として採用する方針を固めた。サイバー事件の捜査や秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」などの解析を指揮する幹部として登用する。 【図表】「ここ10年で治安は悪くなった」と回答…思い浮かべた犯罪のトップは?
警視庁が、任期付き公務員として警察官を採用するのは初めて。民間のIT技術者にとっても、警察官として得られる捜査経験や人脈は魅力的とされ、警視庁はスペシャリストの応募を期待している。
警視庁幹部によると、採用は若干名で、暗号資産を使ったマネーロンダリング(資金洗浄)や不正アクセスなどのサイバー事件捜査を担当する生活安全部の「サイバー犯罪対策課」に係長として配属する。
階級は警部で、個別の事件で容疑者を特定したり、関係先から押収したスマートフォンやパソコンなどの解析の指揮を担ったりする。最新のサイバー犯罪に悪用されているアプリやソフトなどに関する情報収集も行う。
応募対象は「ITストラテジスト」「システムアーキテクト」などの国家試験に合格し、企業のサイバーセキュリティー部門で実績を積むなどした技術者。選考は12月以降に行い、来年4月に採用する予定だ。
警視庁は近く募集要項をホームページで公開し、今月25日に受け付けを始める。