「私は腹が立つとマンガを描く」元原子力安全委員長が「マンガ」を描く理由
「いまだに自問自答している」
班目氏がHPに掲載しているのはマンガだけではなく、同じページには、原子力安全委員会の役割や原子力の基礎、避難のあり方といった文章による基礎的な知識の解説も併せて掲載している。マンガという読みやすい媒体を入り口に、福島第一原発事故当時の対応、今なお続く廃炉作業、事故後避難し続ける住民がいる現実について、人々が考えるきっかけを作るということも、班目氏のねらいのようだ。 「私自身、原発事故対応中はもちろんのこと、事故が起きる前にも何かできなかっただろうかと自問自答中で、まだ答えが出せていません。あのマンガは原発事故対応という問題だけでなく、緊急時に人は何をなすべきか、何をしてはいけないのか、どう振る舞うべきなのか、といった問題も私たちに突き付けているのです」 (安藤歩美/THE EAST TIMES)