「恋人のスマホを勝手に見たらDV」「男がデートで奢るべき、は差別」新しい時代の常識3つ【トイアンナ】
「差別は誰でもしうるもの・直していくもの」という姿勢
では、世間にはなぜ差別がこれほどあり、そしてまだ、まかり通っているのか。その背景には「差別をしたら人間として一巻の終わり」という誤解がある。だが、実は誰もが差別をしているのだ。 かつて、私は童貞の男性をネタにして、居酒屋で笑ったことがある。2024年だったら絶対にしない。それが差別だと知っているからだ。だが、当時の私はやった。差別だと気づいていなかったからだ。こういうふうに、「相手が傷ついていること」「許されないこと」を知り、私達は変化していく。 現在、私が普段ブログサービス「note」に書いているエッセイは、相当無難なビジネススキルに関するネタだ。だが、10年後には内容が差別的だと認識されるかもしれない。そういうものだ、と思いながら書いていくしかない。 ところが、「人生で一度でも差別をしたら終わり」だと思っていると、自分の中にある差別を、絶対に認められなくなってしまう。だが、たとえば子どもは無邪気に障害者の方へ「なんで足がないの?」と聞いてしまうことがあるだろう。それを、一度発言したから二度と許してはいけないといった潔癖な線引きをすれば、この世には「差別をしたことなんてない、と思いこんでいる危ない人」しか残らない。 差別は誰でもしてしまう可能性があるものだ。そして、差別をしてしまっていたこと気づいたら、何が差別だったのかを振り返って反省して改めていくという日々の繰り返しが、時代を前へ進め、傷つきを減らしていくはずである。 トイアンナ ライター/経営者
トイアンナ
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