ウクライナ、モスクワに34機の無人機攻撃 過去最大規模 ロ側は攻撃阻止と発表
ウクライナは10日、ロシアの首都モスクワ周辺を少なくとも34機の無人機で攻撃した。ロシアが2022年、ウクライナに侵攻して以来、モスクワに対する最大規模の無人機攻撃となった。 ロシア当局によると、この攻撃でモスクワ周辺に位置するドモジェドボ、シェレメチェボ、ジュコフスキーの主要3空港で36便が他の空港などへの着陸を余儀なくされた。 またロシア国防省は、攻撃で5人が負傷したと発表したが「ウクライナによる無人機を使用したロシア領へのテロ攻撃の試みは阻止された」と強調した。同国防省は、ロシア西部でさらに無人機50機を破壊したとしている。 ウクライナは、ロシアのブリヤンスクの武器貯蔵施設も攻撃したと明かした。この地域では14機の無人機が撃墜されたと伝えられている。 一方ロシア側も10日朝までにウクライナ領に過去最多の145機の無人機攻撃を行った。 ロシア軍は足元で攻勢を強めており、ウクライナは無人機でロシアの石油施設、空港、レーダー施設などを攻撃して戦局を有利に転換しようとしている。 全長1000キロに及ぶ戦線は、まるで第一次世界大戦のように双方が塹壕を築いて砲撃の応酬が続く側面が強くなっているが、当時と異なるのが無人機の積極的な活用だ。両軍の兵士にとって無人機に対する恐怖感は非常に大きく、互いに敵に致命的な打撃を与えたと宣伝する映像も流している。