「最後までライオンズ愛を貫いてくれた」渡辺久信監督代行も感謝 西武一筋12年、球団最多194セーブの増田達至が今季限りで現役引退
西武は17日、増田達至投手(36)が今季限りで現役を引退すると発表した。ライオンズ一筋12年目。150キロ超えの力のある真っすぐを軸に球団史上最多の194セーブを挙げて、2018、19年のリーグ連覇に貢献した名ストッパーがユニホームを脱ぐ。28日のロッテ戦(ベルーナドーム)後に引退セレモニーが開かれる。 ■SNS騒然…監督休養の松井稼頭央さんがベルーナドームに【写真】 増田は「ここ数年、思うように投げられない自分がいました。そんな時でも観客席から送られる熱い〝青炎(せいえん)〟に感謝を感じるとともに、もっとチームに貢献したい、皆さまと喜びを分かち合いたいと、闘志をかき立てられました。クローザーとしてチームを勝利へ導く9回のマウンドに上り、その役割を果たした時のファンの歓声は一生忘れることはありません。もっと長く皆さまと夢の続きが見たかったのですが、何より最後まで〝ライオン〟(登場曲)に込められた歌詞を胸に、ライオンズ一筋でプレーできたことは幸せでした。最後までたくさんのご声援、本当にありがとうございました」とコメントした。 増田は2013年にNTT西日本からドラフト1位で西武に入団。1年目から1軍で登板を重ね、セットアッパーとしても活躍。15年には最優秀中継ぎ投手。16年から抑え役に定着して、20年には最多セーブ投手に輝いた。 20年オフに国内フリーエージェント(FA)権を行使した上で残留。4年契約を結び、4年目だった今季は12試合の登板にとどまり、防御率4・09。6月14日のDeNA戦(ベルーナドーム)を最後に1軍マウンドが遠ざかっていた。通算559試合31勝40敗、194セーブ、109ホールド(17日現在)。 渡辺久信ゼネラルマネジャー兼監督代行は「セットアッパーとクローザーという一番重圧のかかるポジションで投げていたにも関わらず、とても安定したピッチングを見せてくれました。増田はとにかく体が丈夫でけがをしないので、計算できるリリーバーでした。FA権を取得しても残留してくれて、最後までライオンズ愛を貫いてくれた選手のひとりですし、すごくチームに貢献してくれました」とした。 最下位が確定するなど苦しいシーズンを送る西武は、既に岡田雅利捕手(35)、金子侑司外野手(34)が現役引退を表明し、引退試合も行われた。9月に入り引退表明は増田で3人目。来季に向けたチーム再建の動きは一層激しくなりそうだ。
西日本新聞社