米地元紙がダルビッシュの敗因を分析。「残念な先発で不運クラブ入り」
メジャーのア・リーグ地区シリーズ第2戦のレンジャーズ対ブルージェイズにダルビッシュ有(30)が先発のマウンドに立ったが、5回を5安打5失点。自己最多となる4本塁打を許し敗戦投手となった。前日の第1戦で今季15勝(5敗)のコール・ハメルズが3回3分の1を6安打7失点でブルージェイズに敗れたレンジャーズは、この日の試合をダルビッシュに託したが期待に応えられず、公式戦でア・リーグ最多の95勝(67敗)を挙げたレンジャーズはホームで2敗を喫して崖っぷちに立たされた。 同結果を受けて、地元紙のダラス・モーニングニュースは、「第2戦の残念な先発で、ダルビッシュ有は不運クラブ(unfortunate club)入りした」という記事を掲載した。 「ダルビッシュは靭帯を修復するトミー・ジョン手術から復帰し、4年待ったのちに2度目のポストシーズンでの先発を果たした」と始まった同記事では、「彼は一回をわずか8球で難なくこなしたが、そのすぐ後に堕落が始まった。最初の打者を四球で出しブルージェイズのトロイ・トロウィツキーに2ランを浴びた。そして、それは彼が打たれた大リーグ記録タイとなる4本塁打のうちの1本だった」と続けた。 ポストシーズンにおける1投手の1試合4被本塁打は、過去に7度。最近では、2002年のア・リーグ地区シリーズで当時37歳だったミネソタ・ツインズのリック・リード投手がオークランド・アスレチックス相手に喫したものだそうで、「ダルビッシュは30歳で、普通はキャリアの全盛期。しかし(この日の登板を終えて)ポストシーズンでの2度の登板で0勝2敗、防御率は5.40となった」と、皮肉った。 同記事ではさらに試合後のダルビッシュの「悪くはなかった。でもすごくいいというわけでもなかった。野球では、公式戦でもそうであるように、こういうことは起こり得ること」という通訳を介してのコメントを紹介。しかし、ポストシーズンでは、レンジャーズが、4回裏に1-2と追い上げたあとに、3本塁打を許した五回のような投球ミスは、一大事となる。五回の16球の間にダルビッシュは、ケビン・ピラー、エゼケル・カレラ、エドウィン・エンカーナシオンにソロ本塁打を許したとし、「こういう試合では小さなことが勝敗を分ける。4本塁打と、4つのミスピッチだ」というジェフ・バニスター監督のコメントを加えた。 「ダルビッシュは五回で5安打を許しただけ。しかもレンジャーズはこの試合でブルージェイズの6安打に対し13安打した。しかし13残塁で、本塁打が(勝敗を分ける)違いとなった」と、被安打数が少なくとも4本塁打が大きな敗因となったことを強調。