恵みの雨願い、子どもが笹を振って駆けまわる 江戸時代から続く伝統行事「笹ばやし」/京都・福知山市
恵みの雨と五穀豊穣を願う祭り「笹ばやし」が16日夜、京都府福知山市多保市で営まれた。下六人部地区で江戸時代から続く伝統行事。子どもたちが笹を振って走る「笹ぶり」をし、元気いっぱいに集落内を駆けまわった。 多保市にある天神社の祭礼。寛文9年(1669)に、百日間もの大干ばつがあり、当時の福知山藩主・朽木稙昌が命じて始まったとされる。2017年に府無形民族文化財に指定された。今年は、多くの人に笹ぶりを見てもらおうと、コースを人通りの多い場所に一部変更した。 集落内の立石で神事をしたあと、12個の提灯をつけた「十二まとい」を持つ人、笛や太鼓などの囃子方らが天神社へ向けて出発。笹ぶりに参加した法被姿の六人部小学校4年生から6年生までの児童ら約35人が後に続いた。 神社までの道の途中5カ所で、大人たちが棒で柵を組んだ井堰を作ると、子どもたちは水をつけた笹で、勢いよくそれを崩していった。「堰が切れるほどの雨が降る」ことを表現しているという。 飾り屋台の山車も巡行に加わり、今年はNHK大河ドラマの主人公、紫式部をテーマにした人形を飾った。