「Googleに依存しない環境」の構築方法。プライバシーの専門家が教える4つの注意点
1. 全部をいっぺんに取り替えない
Vertesi教授がまずポイントとして挙げたのは、「すべての利用をいっぺんにやめようとしないこと」です。 人々が、はじめる前からくじけやすいのは、あまりにも大変すぎると思ってしまうからです。 象を一頭、いっぺんに丸ごと食べようとしても、それは無理な話。一度に一口ずつ食べるようにしなければなりません。 実際にはどうすればいいかというと、Googleの製品をどれか1つだけ選び、それに代わるサービスを使うようにするのです。 たとえば、Google検索の代わりとして最適なサービスを調べ、それを数週間試してみてもいいでしょう。あるいは、ブラウザを変えてみるのも一案です。 大事なのは、自分で自分を圧倒しないこと。 全部を同時にやろうとしても、それは無理です。 Googleのサービスを1つ選んで、使用をやめ、習慣を変える。それから、また次のサービスを1つ選び、使用をやめ、習慣を変える…、というようにします。 どこから手をつければいいのかをVertesi教授に尋ねたところ、「いちばん簡単なのは、ChromeからFirefoxへ乗り換えることです」という答えが返ってきました。Firefoxを気に入っているのは、プライバシーとコミュニティーを重視しているところだそうです。 ということで、最初のステップにちょうどいいのは、Chromeから別のブラウザーへと乗り換えることであり、Firefoxならこの作業は簡単です。 ただし、「自分でいろんなブラウザーを調べて、試してみるべき」と、Vertesi教授は話しています。彼女自身、BraveやDuckDuckGoを使っており、場合によってはSafariを使うこともあるそうです。 Chromeは、人々が使用している多数のGoogle製品の1つにすぎません。Googleを断つというのは、同社のアプリやオペレーション、サービスをすべてリストアップし、それを1つずつ、ほかのものと取り替えていくということなのです。