山星屋、2年連続増収増益 留め型商品や調達大作戦が奏功
山星屋の第71期・前期(2024年3月期)業績見通しは、売上高が前年比10%増の3348億円、営業利益が約2倍の42億円。 5月13日、第67回ARISTA山星屋プロス会(プロス会)で猪忠孝社長が明らかにした。その上で「2年連続の増収増益を果たすことができた。商品供給、商品開発にご尽力いただいたメーカー各社さまのご協力に深く御礼申し上げる」と感謝の意を表す。 増収はドラッグストアとディスカウントストアでの売上拡大が寄与したという。 猪社長は、プロス会会員・小売業との取り組みの中で成果が得られたものとして、オリジナル商品と得意先限定のエクスクルーシブ商品(留め型商品)を挙げる。 その成果については「(オリジナル・PB・エクスクルーシブ商品計で)前期に2千471SKU、売上高229億円の実績となり、中期経営計画『People’s菓子PRIDE2024』の目標を1年前倒しで達成した」と語る。 大手量販店やディスカウントストアに対しては、商品開発スピードと開発精度を向上させるべく山星屋の開発人員を小売業に派遣。商品設計やソーシングなどの業務を中心に共同で商品開発を行い、「極めて高い評価を受けた」と胸を張る。 「調達大作戦」と称する繁忙期での商品確保の取り組みも奏功した。「(調達大作戦を実施した結果)繁忙期の23年12月の欠品率が0.7%と前年比でプラス0.3ポイントの改善となり売上拡大に多大な貢献をいただいたと同時に、多くの小売業さまからも当社欠品率の低さに高い評価をいただいている」と振り返る。 お菓子の情報メディア「お菓子と、わたし」は、WEBマガジンの月間平均視聴者数30万人、SNSフォロワー数約13万人へと成長。 「特にインスタグラムについては月間平均リーチ数50万人・表示回数75万の規模となっており、メーカーさま約1千社、小売業さま約500社も視聴している点が強み」と述べる。