「まぶた欠損」で生まれた1歳息子をYouTube配信する両親の決断
■他の子をうらやましいと思う気持ちを認める “人と違う”子の中には、未来くんのようにオンリーワンの個性や見た目にわかる特性を持つ子だけではない。 2022年に公表された文部科学省の調査によると、公立小中学校の通常学級で「知的発達に遅れはないものの学習または行動面で著しい困難」を示す発達障害の可能性がある子は8.8%。前回調査の10年前よりも2.3ポイント増えているという。見た目にはわからないけれど他の子とは違う、発達障害といった特性について悩む親もいる。
筆者も生後7カ月の息子を育てているが、わが子の発達にいちいち敏感になり、「他の子よりも遅れているのでは」「発達障害があるのでは」と不安になったり検索魔になったりしてしまうことが多々ある。 「人と比べてしまうのは当たり前。私も『おもちくんは人と違っていい』と思っている反面、周りの子と発達の違いが出てくるようになって落ち込むことがあります。でも最近、『他の子をうらやましい』と思う自分の気持ちを認めてあげようと思ったんです」(しほさん)
それはどういうことか。 「自分の子に障がいがあって生まれてほしいと思っている親はいないですよね。ショックを受ける気持ちは当然です。でも、子どもにそれは関係ない。障がい児の母親となった私の人生と、おもちくんの人生は別ものです。自分の人生だから、ショックを受けたり人をうらやんだりする気持ちは認めてあげたい。でも、親としての責任を忘れず、おもちくんの人生もしっかりサポートしていきたいと思っています」(しほさん)
そんなの綺麗事だと思う人もいるかもしれない。わが子の悩みに対して前向きに生きられる人ばかりではないだろう。でも、「たとえ綺麗事でも、それが本当になったらよっぽどいいじゃんって僕は思いますね」。超ポジティブな孝輔さんが思いっきり笑い飛ばした。 ■未来くんの“表情”から読み取れたこと 未来くんは現在、1歳4カ月を迎えた。障がいの影響はわからないことが多く、検査を重ねているが、診断名もいまだついていない。