青木涼真が男子3000メートル障害で初優勝 五輪代表入りが濃厚に 日本選手権/陸上
陸上・日本選手権第1日(27日、新潟・デンカビッグスワンスタジアム)今夏のパリ五輪代表選考会を兼ねた大会が開幕。男子3000メートル障害で、2021年東京五輪代表の青木涼真(27)=ホンダ=が8分24秒21で初優勝した。参加標準記録(8分15秒00)は突破できなかったが、五輪ランキングで代表入りが濃厚となった。女子走り高跳びは、高橋渚(24)=センコー=が1メートル87で3連覇を達成。男子400メートル障害予選は、豊田兼(21)=慶大4年=が48秒62の全体トップで28日の決勝に進出した。 初優勝で五輪への扉を開いた。2枠を争う3000メートル障害で、粘りの青木がトップでゴールテープを切った。 「日本タイトルを取れて、少しほっとしている」と息をついた。 同種目で内定済みの三浦龍司(SUBARU)が不在のレース。左アキレス腱を痛めながらも、序盤は集団前方でレースを進め、残り300メートルで先頭に立った。「鬼(三浦)の居ぬ間にというか、初優勝を取らせてもらった」と笑った。 埼玉県出身の27歳。法大では4年連続で箱根駅伝に出場し、2年時には5区で区間賞を獲得し、〝新・山の神〟と呼ばれた。2021年東京五輪で初出場も予選落ちを経験。その後は、米国で武者修行するなど、厳しい環境に身を置いた。22、23年と世界選手権に出場。昨年は決勝に進み、「スピードは武者修行で少しずつ世界に近づいている」と自信も得た。 五輪の参加標準記録には届かなかったが、五輪ランキングでの代表入りが濃厚だ。「東京は何もできなかったので、パリでは3年間の思いをぶつけていきたい」。雪辱の舞台で快走を披露する。(高橋朝香)