50代独身でタンス預金が「2000万円」程度あります。1つの銀行に預けても問題ないでしょうか?
※金融庁「預金保護制度」をもとに筆者作成 ■複数の銀行に分けて破綻時に備えられる タンス預金が2000万円程度あるなら、ペイオフの観点から考えると複数の銀行に分けて預け入れをしたほうが破綻時に備えられます。 決済用預金に1000万円、定期預金や普通預金といった一般預金に1000万円を預け入れるのであれば銀行を分けずに済みますが、将来的に超低金利の状況に変化があり、金利が上昇した際には決済用預金に多額のお金を預けることで損失を被るだけです。
破綻時の補償以外にもタンス預金には注意点がある
高額のタンス預金を銀行に預けることで破綻のリスクを考えなければなりませんが、自宅でタンス預金のままにしていても以下のようなトラブルが起こる可能性が高いです。 ●盗難の被害リスク ●紛失や家族に処分されるリスク ●相続時にトラブルが起こるリスク それぞれについて解説します。 ■盗難の被害リスクが高い 自宅に高額な現金を保管しておくと、盗難の被害リスクが高いです。空き巣に入られて現金を全部持っていかれたとしても、損失は補償されませんし、戻ってくる可能性は極めて低いでしょう。また、火事や地震、台風による水害などの理由で消失するケースも考えられます。 ■紛失や家族に処分されるリスクが高い 自宅に保管していたタンス預金を紛失、家族に処分されるといったリスクも想定しておいてください。外から現金だと分からなければゴミと判断されて捨てられる、または自分で捨ててしまう可能性も高いです。また、自分が高齢化した際にタンス預金の保管場所を忘れたり、保管していたはずの場所になかったりするなどのケースも考えられます。 ■相続時にトラブルが起こる場合がある 自分が亡くなった際に、遺族がタンス預金を見つけられないケースも想定できます。タンス預金が見つからないまま相続税を納付し、後で発覚すれば修正の申告を行わなければならないので注意が必要です。
リスク回避のためにもタンス預金ではなく銀行へ預けることを検討しよう
タンス預金を銀行へ預けず自宅に保管しておくことも可能ですが、さまざまなリスクがあることを想定しなければなりません。盗難や家族による処分、紛失してからでは、せっかく貯めたタンス預金が無駄になるだけです。 タンス預金を銀行に預ける際には預金保護の問題点もあるため、対応に注意する必要はあります。しかし、盗難や紛失などの被害に遭うリスクは低く安全です。高額なタンス預金を保有している場合は、この機会に銀行への預け入れを検討してみてください。 出典 金融庁 預金保険制度 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部