映画館のような立体音響、手軽に テレビ各社がサウンドバー 1台で没入感
主要テレビメーカー各社は、テレビの前に設置してより高音質な音響空間を手軽に作れる「サウンドバー」などと呼ばれる棒状スピーカーの製品展開も進めている。4Kテレビの上位機は高音質化も図られているが、サウンドバーを設置すればあらゆるテレビを高音質化でき、映画館のような立体音響も手軽に楽しめるようになる。 【関連写真】TVS REGZAは設置性にもこだわったレグザサウンドシステムを発売 テレビの大画面化が進む中、テレビ各社は音響面の開発にも力を入れている。各社のフラグシップ機は「ドルビーアトモス」といった立体音響規格への対応が進み、天井から降り注ぐような音を実現するために画面上部に上方向に向けたスピーカーを設置するモデルも登場している。半面、全ての機種が立体音響に対応していないため、より手軽に高音質化を図るためにサウンドバーを用意するテレビメーカーも多い。 シャープは2023年末に立体音響を実現するサウンドバー「アクオスオーディオHT-SB700」を発売した。横幅52センチメートルの小型設計でありながら、前面に音を出すスピーカーに加え、本体上部に上向きスピーカーを設置。ドルビーアトモスにも対応し1台で没入感のある立体音響が味わえる。 TVS REGZAは、4Kレグザとともにサウンドバー「レグザサウンドシステムTS216G」を今年5月に発売。本体はテレビスタンド前に置ける設計で最大120Wのマルチアンプに加え、高域再生できるツィーターとフルレンジスピーカー、バスレフ型ウーファー2基を駆動する。ドルビーアトモスにも対応し、立体音響を楽しめる仕様だ。 ソニーは6月1日から、サウンドバー「HT-A9000」「同A8000」を発売した。本体は小型設計で、ツィーターとウーファーの2ウェイ構成に新たにサイドスピーカーを加え、水平方向への音の広がりを実現した。A9000は計13基、A8000は計11基のスピーカーユニットを内蔵し、独自技術で臨場感のある立体音響を実現する。 LGエレクトロニクス・ジャパンは、小型サウンドバー「SE6S」を9月中旬から発売する。最大出力100Wの3チャンネルで、ドルビーアトモスなどにも対応。本体は4基のパッシブラジエーター(スピーカーシステム)とデジタル技術で没入感のある音響空間を実現する。LGのテレビに接続すれば、テレビとサウンドバーの両方から音を出せるため、さらなる臨場感を味わえる。
電波新聞社 報道本部