【中国】長者番付、バイトダンス創業者が初の首位
民間シンクタンクの胡潤研究院は29日、2024年版の中華圏長者番付を発表した。IT企業の字節跳動(バイトダンス)創業者の張一鳴氏が初めて首位に立った。保有資産は3,500億元(約7兆5,000億円)で、前年から1,050億元増えた。 2位は飲料大手の農夫山泉の創業者である鍾センセン氏(セン=目に炎)で、資産は3,400億元。前年まで3年連続で首位だったが、資産を1,100億元減らし、順位を落とした。 3位はインターネットサービス大手、騰訊控股(テンセント)創業者の馬化騰最高経営責任者(CEO)で、3,150億元だった。騰訊はゲーム、広告、クラウドの各事業が好調で業績を押し上げた。 20年まで3年連続首位だった中国電子商取引(EC)大手、阿里巴巴集団(アリババグループ)の創業者である馬雲(ジャック・マー)氏(家族の資産も含む)は3%減の1,650億元。順位は10位と横ばいだった。 保有資産50億元以上の富裕層は1,094人。前年から147人(12%)減り、3年連続で減少した。合計資産も21兆元となり、前年から2兆4,000億元(10%)減少した。資産10億米ドル(約1,500億円)以上の超富裕層は753人で、142人減った。24年版の新顔は54人と前年から半減し、過去20年で最も少なかった。 胡潤研究院のルパート・フーゲワーフ首席調査研究官は「新たに長者番付に入った企業家は主にテクノロジー関連で、とりわけ新エネルギーやスマートフォン、越境EC、バイオテックといった業種の青年企業家が多い」と指摘。一方、不動産不況が長引く中で不動産業界の企業家は資産を大きく減らしたと分析した。