ウェルシュ菌食中毒とは?加熱に強い特徴 長野県では初の注意報発令…4月から「200人」が下痢や腹痛に 夏はさらに注意必要
カレーやシチューなどの煮込み料理で発生しやすく
長野県は1日、県内全域に初の「ウェルシュ菌食中毒注意報」を出した。高温多湿となる夏季は食中毒の原因となる細菌が繁殖しやすく、県内では本年度、ウェルシュ菌による食中毒が6月末までに3件(患者計200人)発生。県は食品の常温放置を避けるなど適切な食中毒の予防を呼びかけている。 【ひと目で分かる】バーベキューでの食中毒対策のポイント
加熱が不十分だと生き残る
県食品・生活衛生課によると、ウェルシュ菌は動物の腸管や土壌などに広く生息し、熱に強いのが特徴。食品の加熱が不十分だと生き残り、カレーやシチューなどの煮込み料理で発生しやすい。6~18時間の潜伏後に下痢や腹痛などの症状が現れる。
同課によると、近年のウェルシュ菌による食中毒は2021年度、22年度に各1件、23年度はなかった。同課は、作り置きを避けて調理後すぐに食べることや、再加熱する際は食品の中心部が75度以上になるまで温めるよう注意を呼びかけている。