中日から亡命したMLBでぶち当たった“壁” 元NPB助っ人ロドリゲスが語った日米の違い「日本より遥かにパワーがあった」
試行錯誤が続いたルーキーイヤーだった。今年1月にブルージェイズと4年総額3200万ドル(約47億4100万円)で契約した元中日の助っ人ジャリエル・ロドリゲスだ。 【動画】メジャーリーグで異彩を放ったスライダー!元中日ロドリゲスの奪三振シーン 念願の夢舞台には立った。2020年から2年間にわたって中日に在籍したロドリゲスは、新たに2年契約を締結した23年の春、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にキューバ代表として出場した後に亡命。「自分はMLBでプレーしたいという夢を追うことにしました」とメジャーリーグ行きを宣言した。 その後はプライベートでのワークアウトを実施していたロドリゲスは、約1年間の浪人生活の末に、中日時代の約6倍となる年俸800万ドル(約12億円)の契約をブルージェイズと締結していた。 もっとも、実戦から遠のいていた影響か、メジャーリーグでは苦戦続きだった。4月のロッキーズ戦でデビューを飾って以降で21先発を果たすも、わずか1勝(8敗)。さらに防御率4.47、WHIP1.32と精彩を欠き、壁にぶつかった。 いったいなぜ日本時代のような輝きを放てなかったのか。キューバの野球情報を発信する専門メディア『Pelota Cubana USA』のインタビューで「ここは僕にとっては好ましい環境」と語ったロドリゲスは、日米両球界の違いを語っている。 「いろいろな困難があった。自分にとって1年目で、公式戦で登板しない長い期間もあったし、リリーバーから先発になるのはちょっと大変だったよ。メジャーリーグのバッターは日本より遥かにパワーがあった。NPBにパワフルなバッターがいないわけではないけど、こっちの方が優れたバッターがたくさんいる印象だね。選球眼があるうえに、パワーがあるんだ」 さらに「たくさん打たれた試合もあった。彼らは強打者だから、もう少し注意しなければならない。それがリーグ戦では大きな違いを生むと思う」と語った27歳は、「たくさん練習しなければいけない。今年は多くの経験を積んだ年だった」と力説。2年目以降の巻き返しを誓っている。 NPBからのステップアップで適応に苦しんだ。そうした中で見出した課題をいかに克服するか。来シーズン以降もロドリゲスの投球に注目だ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]