阪神・才木 「投げたい」26歳誕生日に初の開幕投手へ名乗り「任されたら責任を持って勝てるように」
侍ジャパンの一員として「ラグザスpresents第3回プレミア12」(Bグループは13日開幕)に臨む阪神・才木浩人投手が7日、26歳の誕生日に、来季開幕投手へ堂々と名乗りを上げた。前日6日に来季のセ・リーグ公式戦日程が発表され、藤川新監督率いる猛虎は3月28日に敵地・広島戦で開幕を迎える。同戦は過去10試合で6勝1敗と大きく勝ち越し、マツダスタジアムに限ると4戦2勝無敗、勝率10割の好相性を誇る右腕。初の大役へ意欲を示した。 12人にしか立つことが許されない栄えあるマウンドへ、才木が早くも照準を定めた。マツダスタジアムへ乗り込む「3・28」。藤川阪神にとっての初戦。「勝率10割」の好相性にも背中を押され、晴れ舞台に立つ自身の青写真を脳裏に描いた。 「投げたいですね。開幕を任されるのは、そういう(中心の)立場の選手。そういう立場になりたいので。任されたら、しっかり責任を持って、勝てるように頑張りたい」 今季開幕から先発ローテーションを守ってリーグ2位の13勝(3敗)、同3位の防御率1・83。DeNAとのCSファーストS第1戦(甲子園)の先発も託された。下克上こそ果たせなかったが、その輝きは色あせない。満を持して、「開幕投手」の称号を望む。 「(青柳から)アドバイスもいただいた。僕の中でも財産で、凄く参考になる部分があった。年下の選手も増えてくるので、しっかりと受け継いでいけるようにやっていく」 右腕が押しも押されもせぬ大黒柱へ上り詰めたタイミングで、チーム内に一つの動きもあった。図らずも、今季まで2年続けて開幕投手を務めた青柳が、大リーグ移籍を目指すことが決定。新エース継承、そして後輩への伝統後継へ、決意をにじませもした。 98年度生まれの「才木世代」が、藤川阪神の屋台骨を支える。この日、26歳の誕生日を迎えた右腕。同学年には村上、浜地、佐藤輝ら1軍でも実績のある面々が並ぶ。当然、相応の責任感を双肩に担うが、やりがいが大きい。「そういうメンバーが中心になっていけば、どんどん強くなる。チームの中心として活躍できるように頑張っていく」。おのずと言葉に力がこもる。 「誕生日の月に世界一になれたら凄くうれしい。そこを目指して、いいスタートが切れるように頑張りたい」 来秋のセ界一奪還の前に、まずは今秋の世界一――。9、10日のチェコとの強化試合2連戦中に、待望の日の丸デビューを果たすことが決定的。この日はバンテリンドームのマウンドで約40球、投球練習を行った。「相手の反応や特徴を見ながら“こんな感じかな”と投げられれば」とニヤリ。万全の状態で本戦を迎え、その名を世界にとどろかせる。(八木 勇磨) 《清宮らの“合唱”に感激》才木は、侍ジャパンのチームメートから誕生日を盛大に祝福された。バンテリンドームでの指名練習中、センター大型ビジョンに「HAPPY BIRTHDAY」の文字があしらわれた画像が掲出されると、ポップなBGMも響き渡った。居合わせた清宮らが“合唱”して盛り上げ、最後は大型ビジョンをバックにマウンド上で記念撮影。「皆さんに祝ってもらって凄くありがたい」と、感激の表情を浮かべた。