アドウォア・ビューティが セフォラ で成長を遂げた方法:The Glossy Summit
ジュリアン・アド氏が2019年に初めてセフォラ(Sephora)のバイヤーとつながったとき、彼女はまだ寝室1室のアパートで自分のブランドを運営していた。アド氏は、実店舗への参入に対して極めて的確に対応する必要性があることを理解していた。そうしないと、自分のブランドを軌道からはずしてしまう危険があった。 4年後、アド氏は、テクスチチャードヘア(巻き毛)向けのインディーズのヘアケアブランド、アドウォア・ビューティ(Adwoa Beauty)を未知の領域に成長させた。同ブランドは現在、セフォラ限定となっている。アド氏は、2022年に400万ドル(約6億円)を調達し、2023年にはチームを2倍の16人に増やし、11月中旬には世界中のセフォラ店舗で販売を開始した。彼女は、11月13日、セフォラで開催されたGlossyビューティ&ウェルネスサミットにおいて、アドウォア・ビューティのローンチと維持について語った。 この記事では、Glossyビューティ&ウェルネス担当編集のエマ・サンドラーがジュリアン・アド氏との会話から得た5つのポイントを紹介する。
差別化に注力すれば、小売業者からアプローチされる
「私が学んだのは、ブランドに注力して、非常に異なるブランドを構築して、自分のビジョンを実現していれば、(小売業者は)スペースを作ってくれるということだ」とアド氏は述べている。 「青写真はなかった」とアド氏。「2017年にアドウォア・ビューティをローンチする前には、プレステージカテゴリーにテクスチャードヘア向けのヘアケアブランドはなかった。ターゲット(Target)やウォルマート(Walmart)、CVSにはあらゆるブランドがあったのに。私はさまざまな人たちと話したが、誰もが私のブランドを次のシアモイスチャー(Shea Moisture)にしたいようだった。…これは好きなブランドだが、次のシアモイスチャーにはなりたくなかった。私はアドウォア・ビューティを運営したかった。これはまったく違うブランドだ。つまり、私には手本にできる人が誰もいなかった」。 自身のビジョンに忠実であり続けることは難しかったが、それが同ブランドを推進するのに役立ったことのひとつだと、アド氏は語る。「小売業者は、新しくて、人気が高く、差別化されたブランドを常に探している。新人の創業者に『小売業者は気にせず、自分のブランドに集中せよ』と言うのはとても難しいが、それが当社に起こったことだった」。つまり、セフォラはある社員の推薦によってアドウォア・ビューティを発見したのだと、アド氏は言う。