「命がかかった場面で国旗もチームも存在しない」インテルDFがボーヴェ救命を振り返る
インテルに所属するイタリア代表DFフェデリコ・ディマルコが2日、イタリアサッカー選手協会(AIC)が主催する「グラン・ガラ・デル・カルチョ2024」の表彰式に出席した際、イタリアメディア『スカイスポーツ』のインタビューに応じ、試合中にフィオレンティーナMFエドアルド・ボーヴェが意識を失って倒れた場面を振り返った。 インテルは1日、フィオレンティーナと敵地で対戦。だが試合途中でボーヴェが意識を失って倒れ、救急搬送される事態となった。クラブの発表によれば、ボーヴェは翌朝、目を覚まし、家族やチームメートらと会話できる状態に回復したことが伝えられているが、ピッチに居合わせ、両チームの選手らと共に、救命を呼びかけたディマルコがその時を振り返った。 「僕は個人的にボーヴェやご家族に寄り添いたい。僕らにとってかなりの衝撃で、決して簡単なことではなかった。僕らはやや本能的に動いていたが、難しかった。彼を守るために、みんなで彼の周りに集まったんだ。ロッカールームでは、フィオレンティーナの選手たちと一緒にいた。みんなで一緒に結束するように努めていた。特にフィオレンティーナの選手たちにとって簡単なことではなかった。人の命がかかったこうした場面において、国旗も存在しなければ、チームも存在しない。昨日の光景は、サッカー界から発信する良いメッセージになった」 また「グラン・ガラ・デル・カルチョ」の年間ベストイレブンに選出されたインテルDFは、クラブにとって20回目となるスクデットを獲得した昨シーズンを振り返り、「胸に2つ目のステッラ(優勝10回を意味する星印)がついたのだから価値は2倍だ。誇りに思うよ」とコメント。「チームの多くがこの表彰式にいるということは、昨シーズン、監督やスタッフと共に、みんなで素晴らしい仕事をしたことを意味する」と語った。 ディマルコは、自身のキャリアについても触れ、2022-23シーズンが転機となったことを明かした。 「転機は(シモーネ)インザーギ指揮下の2年目だと思う。代表戦の後で、良いパフォーマンスを2回披露することができ、そこから自分のキャリアが変わった。監督やチームメートには感謝している。ピッチ内外での取り組みもそうだが、すべてが僕の成長につながった」