来年1~4月の飲食料品値上げ、6121品目に…「価格の据え置きは限界」
民間調査会社の帝国データバンクは、国内食品主要195社が2025年1~4月に値上げする飲食料品が6121品目に上ると発表した。原材料費や物流費の高騰の影響で、前年同期比で6割増となる見通しだ。
値上げが最も多い分野は「加工食品」(2121品目)で、全体の3割を占める。冷凍食品ではテーブルマークが2月に、味の素冷凍食品が3月に値上げする。次いで「酒類・飲料」(1834品目)が多く、缶ビールや酎ハイなどの主力商品の出荷価格が上がる。
単月でみると、1月は1380品目が値上がりし、パン(1227品目)が大半を占める。原材料費や人件費、物流費の上昇を受け、山崎製パンは「ダブルソフト」などの出荷価格を改定する。フジパン、敷島製パンも価格を引き上げる。
24年の飲食料品の値上げは、前年比6割減の1万2520品目だった。値上げラッシュだった22~23年からは一服感がみられたものの、円安で原材料費は上昇基調にあり、依然として値上げ圧力は強い。帝国データの担当者は「人件費や物流費も上がり、企業努力による価格の据え置きは限界にきている。一時的ではなく継続的な値上げが続く可能性がある」と指摘する。