「ここはアメリカンドリームが実現できる街」歌舞伎町、夜だけ営業するケーキ店に連日行列ができるワケ
「歌舞伎町に抵抗のない若い女性がターゲットだった」
新宿歌舞伎町で、夕方５時から深夜12時まで営業する「夜のケーキカフェ」が話題を呼んでいる。 【かわいすぎる…！】連日行列ができる夜のケーキカフェの「薔薇と苺のショートケーキ」 オーナーはなんとも多才な女性。一流ホテルやパリ、ロンドン、銀座の高級和食店で女将歴18年、歌舞伎町の大手ホストクラブで広報歴５年、さらには「上級SNSエキスパート」の資格も持つ岳野めぐみさん（45歳）だ。 お店は昨年11月にオープンし、たった１年で４倍の広さに店舗を拡大した。それにしてもよりによって、なぜ歌舞伎町？ 「歌舞伎町はアメリカンドリームが実現できる街」と言う岳野さんに、ヒットの秘訣を聞いた。 ◆「歌舞伎町」発！ 日本で唯一、希少なジャージー生クリームを使ったおひとり様用ホールケーキ 「歌舞伎町には、まだまだ怪しい店も多いんですよ。なので、正しく経営ができる人が入ってくれば必ず成功できる、ある意味夢を叶えやすい場所なんです」（岳野めぐみさん／以下同） 歌舞伎町のホストクラブ広報を５年も担当し、すっかり溶け込んだ岳野さんでも油断するとぼったくられる街、歌舞伎町。気づいたら深夜料金だの席料だのなんちゃら料だのと、あれこれ取られてしまうことがあるらしい。 「十分注意していてもそうなんだから、普通の人が一度そんな目に遭うと、もう二度と行きたくない場所になってしまうと思うんです。安心して入れる飲食店もあると体現したい気持ちもあって、ケーキ屋さんをオープンしました」 お店の名前は『ショートケーキ・カンパニー』。モノトーンのシックな店内にはカウンターも含めて30席。ケーキは注文を受けてから一つひとつパティシエが仕上げるため、ショーケースは置いていない。対応が追いつかないので電話番号は非公開。予約はホームページのみで受け付けている。予約料が500円かかるが、並ぶことも多いので、予約したほうが確実といえるだろう。 そんな人気店のいちばんの特徴は、おひとり様サイズのホールケーキが楽しめることだ。 「一人でホールケーキが食べられるって楽しいじゃないですか。カットケーキももちろん美味しいですけど、本当は端から端まで丸ごと１個食べたいですよね」 こだわりの生クリームにはイギリス王室御用達ジャージー牛の乳脂肪を使用。軽くてコクのある生クリームを求めて何十種類も食べ比べ、やっと辿り着いたという。 「ジャージー牛って、全乳牛の１%程度しかいないんです。その乳脂肪はとても繊細で、生クリームにすると絞っている手の温度で溶けてしまうほど。アイスクリームやソフトクリームはけっこうあるけれど、ケーキに使っているのは日本でもたぶん、ここだけだと思います」
