和歌山県紀の川市・ふるさと納税返礼品の覆面調査
ふるさと納税の返礼品による寄附金のおよそ9割が地元産の果物で占める、和歌山県北部の紀の川市では、高い品質を保持するために返礼品の覆面調査を行っていて、納税者と生産者、自治体との間のトラブル回避に努めています。 紀の川市では桃や柿など市内産の果物の返礼品が人気で、2023年度のふるさと納税額19億円のうち、およそ9割の18億円が果物で占めています。 特産の果物を返礼品とする自治体は全国各地にありますが、ぶどうや桃の生産が盛んな山梨県では、一部の返礼品の果物に「味が悪い」「粒が小さい」などといったクレームが相次いだ事を受け、桃やぶどう、すももの生産者や県内の自治体に対して、県が定める出荷規格の上位2等級に限定したり、緩衝材の使用やクール便の活用といった輸送方法を定めたガイドラインを策定し、品質を守る取り組みを始めています。 紀の川市でも、返礼品の信頼性を担保しようと覆面調査を行っていて、11月27日に行われる調査には、初めて岸本健市長も加わって、返礼品のチェックを行うことにしています。 紀の川市の地域創生課では「返礼品は市の魅力を全国に伝える大切なツールで、覆面調査を行うことで質の高い返礼品を提供し、リピーターの獲得や新規寄附者の増加につなげたい」と話しています。