最近入社した「新卒」がアラサーの私以上に稼いでいます。これっておかしいですよね?
働いている職場に新入社員が入社し、給与額を聞いたときに「アラサーの自分よりも新入社員のほうが給料が高い」と驚いた経験を持つ人もいるのではないでしょうか。なぜ、長く働いている社員よりも後日入社した社員のほうが多く給料をもらえるのでしょうか。この記事では新入社員の給料が高い理由や、納得がいかない場合の対処法について解説します。
新入社員のほうが給料が高いのはよくあること? 問題はないの?
もし、新入社員のほうが給料が高いことを知った場合「長く勤務している自分は評価されていないのでは」と悩んでしまうこともあるでしょう。実際のところ、このようなケースは珍しくありません。なぜこのような事態が起きているのか、以下でその代表的な原因を紹介します。
なぜ新入社員のほうが給料が高いの? その理由は?
なぜ長く働いている既存社員と比較し、新入社員のほうが給料が高い事態が起きているのでしょうか。これは、「初任給を引き上げる企業が増えている」ことが原因の一つとして挙げられます。 人事労務分野の情報機関「産労総合研究」は「2023年度 決定初任給調査」を行いました。この調査によると、2023年4月入社の初任給を引き上げた企業は68.1%でした。初任給を引き上げた理由として最も多かったのは「人材を確保するため」というものです。 日本は少子高齢化の状態にあり、労働者の確保に難航する企業も多くみられます。そこで、採用戦線で優位に立つため、初任給を引き上げて人材を集めようという狙いがあるのです。しかし、それにともない既存社員の給料も上げると、企業全体の人件費増加という事態に発展します。 結果として、新入社員の初任給は上がるものの既存社員の給料は据え置きとなり、不満が出たり不均衡が生まれたりする原因となっているのです。なお、新卒者ではなく中途入社による新入社員の場合、その人材が優秀で企業に必要なスキルや資格を持っており、その内容を踏まえた給料を設定している可能性もあります。
新入社員のほうが給料が高い場合の対処法
新入社員の給料が高いことに納得できない場合、既存社員に打つ手はあるのでしょうか。ここでは、その対処法をいくつか紹介します。 ・スキルアップする 業務の質を上げる、資格を取得するなどのスキルアップを試すことも一案です。例えば、社内でIT人材が不足している場合は独学でプログラミングを学び、システム開発などのスキルを身につけて業務に生かすという選択肢もあります。そのうえで、賃金交渉をしてみましょう。 企業にとっても有益、優秀な人材は手放したくないものです。スキルや働きぶりが評価につながり、待遇を見直してもらえる可能性があります。 ・転職する 新入社員との給料を比較し、どうしても納得できず「モチベーションが上がらない」という場合は、転職して年収アップを目指す道もあります。そもそも給料の額が業務量に見合っていない場合や、今後の昇給も見込めないなどの場合は、自分を正当に評価してくれる環境を探すなど、キャリアプランをじっくり考えてみるのもよいでしょう。