【Level-G】新居すぐるが摩嶋一整の寝技の師匠に一本負け、三角絞め極めた森戸新士「グラップリングは一本勝ちがないと」
2024年11月10日(日)東京・GENスポーツパレスにて、サブミッショングラップリング『Level-G』プロマッチが開催された。 【写真】新居はケージを蹴ってのセンタク挟みを仕掛けたが… 6月大会では今成正和vs.須藤拓真の“究極の足関対決”を実現させた高橋“SUBMISSION”雄己プロデューサーによる『Level-G』出場選手解説とともに、リポートする。 ▼メインイベント -77kg契約(※当日計量)10分1R 〇森戸新士(LEOS/藤田道場)IBJJFアジア選手権黒帯ライト級優勝 [7分52秒 三角絞め] ×新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT/YAWARA)第10代フェザー級キング・オブ・パンクラシスト 森戸は、10月14日の『ROMAN ONE』で柳井夢翔と引き分け。30日の『Breakthrough Combat』では、Progress暫定ウェルター級王座防衛戦を泉武志相手に行い、2分28秒、三角絞めを極めている。 対する新居は、10月19日の『JMAEXPO』で「TEAM RIZIN」の副将として「TEAM SAKU」大将の内柴正人と体重差のあるなか引き分け、チームを勝利に導いたばかり。 高橋“SUBMISSION”雄己プロデューサーは、「メインは“アームロックでPANCRASEを制した”と言っても過言ではない新居すぐる選手が登場します。名実共に日本一のアームロックの破壊力を持つ選手で、どんなポジションからでも腕を取りに行く、取ったら必ず極める、という今のグラップリングの正道からは、すごく魅力的な意味で逸脱した戦いをみせてくれます。 その新居選手が対するは柔術・グラップリングの日本トップ選手である森戸新士選手。実は新居選手ご本人から『RIZINで摩嶋(一整)選手にやられたから、(摩嶋のグラップリングの)師匠の森戸選手にやり返したい!』との希望を受けての対戦実現となった形です。 森戸さんとはデビュー間もない頃にGTFのタッグマッチで共に戦わせていただいた頃からの縁でして、黒帯アジア王者やJBJJFポイントランキング全階級通して1位という間違いない実績と共に、全てにおいて完成度の高い柔術がすごく印象的でした。 一撃の浪漫を極めれば、トップ・ボトム・スクランブル・スタンドと全局面的に超完成度の高い森戸さんの柔術を打ち倒せるのか? めちゃくちゃ楽しみです」と、この試合に期待を寄せている。 ケージ使用でポイント制ではない『Level-G』ルールは、サブミッションまたはジャッジによる判定で勝敗が決まり、判定基準の重要度は「ニアフィニッシュ、ゲームコントロール>ポジション・コントロール>ポジションの奪取へ有効なアタック>効果的なカウンターアタックとダイナミックなエスケープ>受動性>反則」となっている。どちらが極めて、どちらがよりフィニッシュに近づくか。 1R、組手争いから、ケージ中央で森戸がシッティングガードで前に。ガードとパスの攻防は避けたい新居に、森戸は「来い」と手招き。ガードの中には入ってはいかない新居に、森戸は背中を着けて見せる。両足を持つ新居、頭を持ってパス狙いで跳ぶが、足がついていく森戸。新居はサイドに跳んでパス狙い。足を戻す森戸に離れる新居。 シッティングガードのまま詰める森戸に横に跳んでパス狙いの新居。残り7分で森戸は立ち上がり、後ろ頭を取りに行くが切る新居は、両手を合わせたところで柔道の足技を狙う。組み際の大外を仕掛ける新居に、組ませない森戸。 残り6分17秒で森戸がスタンドから引き込み。クローズドガードに新居を入れる。両手首持つ森戸。新居は脇を閉めて手を前には出さず。森戸は右手で新居の左足を手繰ろうとするが、新居はスプロール。その際で新居の左腕を上からストレートアームバー狙いで絞るが、新居は立ち上がってクローズドの森戸を持ち上げて振り払い、再びグラウンドに。 下の森戸は再び新居の左腕をオーバーフックでチョイバーの形で両手で絞る。左腕を抜こうとして上体を上げる新居に、森戸はすかさずクローズドを解いて左足をフックガードにして内側から跳ね上げ! 左腕は絞ったままのため、新居はつっかい棒で手を着くことが出来ず、スイープされる。 そのままサイドを奪う森戸に、新居はケージならではのケージウォークで足を上げると下からセンタク挟みで森戸の首を挟みに! 両足で首を挟みながら腕も狙う新居は上になりかけるが、森戸も上体を起こしてヒザ立ちになると、新居は足を解除。 凌いだ森戸は右枕で押さえ込み、新居の右手首を掴みに。下から両足で二重がらみの新居。森戸は左枕に変えて右手で新居の左手を掴んで脇を開けさせ、自身の左手に運んで対角で縛りに。 その瞬間にブリッジで返した新居! 返されながらも右手首は掴んでいる森戸は腕十字狙い。立ち上がる新居は両手でクラッチしながら森戸を振り落とすと、森戸は引き込みながらフルガードの中に入れて、すぐさま右手首を掴んで三角絞め狙い。その際で左でパスを狙う新居の左手を掴んで、左足を首に! 四角の形から、右手で左足を引き寄せて三角絞めをヒザ裏でロック! 中腰で凌ぐ新居だが、森戸は左手で新居の右足を刈ると、新居は座り込んで左腕を伸ばされ、タップした。 一本勝ちした森戸は、マイクを渡され、「やっぱりグラップリングの試合は一本勝ちがないとダメですよね。ありがとうございます。すごい新居すぐる選手、一発があるんで緊張感ある戦いだったんですけど、ちゃんと一本勝ち出来て良かったです。これから僕の道場のLEOSから、どんどんLevel-Gに参戦していきたいので、高橋さん、よろしくお願いします」と語った。