クマが居座った秋田市のスーパーが営業再開 店の周りに忌避剤設置
店内にクマが入り込んだ影響で臨時休業していた秋田市のスーパー「いとく土崎みなと店」が7日朝、営業を再開した。商品の搬入口付近にクマの忌避剤を置くなど新たな対策もとった。 【写真】庭に出てみると、クマと目があった。それは悪夢の始まり。クマが自宅の庭にすみついた クマは11月30日朝、店に入り込み、従業員の40代男性を襲った。12月2日、店内に仕掛けた箱わなに入っているのが確認された。男性は頭や顔にけがをしたが、6日には店に姿を見せるなど回復しつつあるという。 営業再開に向け、肉の加工品の棚が外れていたため直したほか、店内すべてを消毒した。 専門家の助言も受け、クマが嫌がる成分を含む液体が入ったペットボトルを店の周りに置き、商品搬入口の扉を不要な時には開けないといった従来の防犯対策を改めて徹底する。 この日は午前9時に開店すると、次々と買い物客が来店。近くの70代男性は「クマが店に入った時は心配だったが、しっかり対応してくれた。近所の人から頼まれた買い物もあるので、再開はありがたい」と話した。 運営会社「伊徳」の工藤陽文業務本部長によると、県内外から励ましやけがをした従業員を見舞う電話やメールが寄せられたという。工藤本部長は「店を1週間開けられず、利用されていたみなさまに本当に申し訳なかった。普段の食生活や暮らしに戻ってもらえれば、我々としても大変うれしい」と話した。(岩田正洋)
朝日新聞社