計測データの欠損にどう向き合う? 2024年GA4アップデート総まとめと2025年への展望
※アクセス権限を付与できるのは有料版のGA360限定機能
■ 5. GTM:ゾーン機能(GA360:有料版の機能)
GTMのゾーン機能もGA360の有料版の機能にはなるが、役割に応じたGTMを用意し、タグの適用範囲をそれぞれ細かく設定できる機能だ。ゾーンを使うことで、役割に応じたGTMの管理をしつつ、全体の管理も容易になる。
第3部: Google マーケティングプラットフォーム 2025年への展望
第3部では、第1部と第2部に登壇した中村氏と藤田氏に加え、同社の杓谷氏とプン氏が話に加わり4人で、2025年の展望をテーマにしたパネルディスカッションが行われた。
■ トークテーマ(1) プライバシー保護の強化について プライバシー保護の流れは世界中で強化され、企業に対して個人データの適切な取り扱いを求める規制が拡大している。特に、欧州のGDPR(一般データ保護規則)は、個人データの収集や処理に関する厳格なルールを定め、企業に対して明確な同意を得る義務やデータ処理の透明性を求めている。
また、Cookie同意バナーがWebサイトに導入され、訪問者から明示的な同意を得たうえで、データ収集を行う企業が日本国内でも増加している。現時点で、日本において個人情報保護法や電気通信事業法の改正により、プライバシー保護の規制は強化されているものの、Cookie同意バナーを必ずしも表示する必要はない。
しかしながら、3年に一度は個人情報に関連する法律が見直されるため、今後の動向をチェックし、企業は個人データの管理をよりクリアに行う必要があるだろう。 ■ トークテーマ(2) CMPツールと計測データ欠損について また、Cookie同意の管理をサポートするCMP(同意管理プラットフォーム)の導入が進んでおり、Webサイトは訪問者からの同意を記録し、管理・適用できるようになっている。 しかし、CMPはCookieの同意を管理するためのツールのため、たとえば、計測するGA4上でCMPツールとGA4を同意モードで連動しない限り、欠損したデータの補完は行われないという。 2025年に、向けてプライバシーとデータガバナンスはますます重要になり、法的要件を見据えた準備がさらに必要になってくるだろう。これに加えて、企業が収集・分析するデータの取り扱いについては、今後さらに規制が強化される可能性が高く、適切に対応していくことが、企業の今後のビジネス戦略において重要なポイントになるだろうと総括し、セミナーを終えた。