計測データの欠損にどう向き合う? 2024年GA4アップデート総まとめと2025年への展望
■ 1. カスタムイベントデータのインポート まず紹介するのは「カスタムイベントデータのインポート」という機能だ。これを活用すれば、オンラインデータとオフラインデータをGA4に統合して表示できるようになる。
たとえば、Webで取得したID番号に対し、オフラインデータを紐付けて「都道府県」や「市区町村」などの具体的なラベルを付与できる。また、過去データにも適用可能なため、後から分析の視点を変えることが可能。
■ 2. ファーストパーティーモード(β版) UAの頃にはなかった、GA4の新機能。昨今のプライバシー規制強化への対応として、ファーストパーティーモード(FPM)が提供されている。FPMを利用すると、企業がもつCDNを介してGA4の計測が可能になる。
データの送信先をGoogleドメインではなく自社ドメインに設定でき、欧州をはじめとする厳しいコンテンツセキュリティポリシー(CSP)に準拠したデータ計測が可能になる。ただし、導入には技術的な知識とリソースが必要であり、ややハードルが高いという現状もある。
■ 3. ユーザー提供データ GA4専用機能として注目すべきものが「ユーザー提供データ」だ。この機能は、ユーザー識別情報(メールアドレス、電話番号など)をGA4に提供することで、ユーザー識別精度を向上させ、デバイスをまたいだ一貫性のある分析を可能にする。
また、Google 広告との連携による最適化も進む一方、導入にあたっては法律遵守の確認やプライバシーポリシーの改訂、データ提供の本人同意も欠かせない。
■ 4. レポートコレクションにユーザーを割り当て(GA360:有料版の機能) GA4には「ライブラリ」という機能があり、これを使うことで標準的なレポートを事業部やサービスごとのオリジナルレポートとしてカスタマイズができる。 作成したレポートは左側メニューに追加でき、「レポートコレクション」としてまとめることが可能。この機能を使えば、部門やサービスごとに専用レポートを作り、関係者のみにアクセス権※を与えることができる。 たとえば、部署Aには特定のレポートを閲覧させ、他の部門にはアクセスできないように設定することも可能。