長野の中高生、喫煙率が激減 高1男子は15年前の18.6%から0.3%に
中高校生の喫煙率や飲酒率がここ5年間で大きく減っていることが長野県の調査で分かりました。高校1年生男子の喫煙率の場合、5年前の100人中3.5人から0.3人へ大幅減。国や地域での禁煙論議や喫煙環境の法規制の動きといった社会情勢や学校、家庭の強い指導などを反映しているのではないか、と同県は見ています。かつては高1男子の18%、5人に1人近くがたばこを吸っていたのと比べても大きな変化が続いています。 【イラスト】受動喫煙防止法不成立なら、どんな影響がありそう?市場縮小の可能性も?
受動喫煙問題など社会情勢反映か
長野県の「未成年者の喫煙・飲酒状況等調査」は未成年者の喫煙、飲酒ゼロを目指す計画の一環として5年ごとに県の健康増進課が実施し、今回は4回目。2011(平成23)年度に次いで2016年度分として昨年7月~8月に県内の中学校117校の1年生男女5592人、高校60校の1年生男女5131人を対象に無記名記入方式で調べ、有効回答率は中学、高校とも99.1%。 このほどまとまった16年度の調査結果によると、高1男子の喫煙率は0.3%で5年前の3.5%から大きく減少。高1女子も5年前の2.5%から0.4%へ減りました。 高1男子の場合、初回調査の2001年度は、喫煙率が18.6%と5人に1人近い状態でしたが、2回目調査では6.8%、前回3%台、今回0.3%へと毎回大きく減少。特に今回の調査時点でほぼゼロに近い喫煙率まで減少しているのが特徴です。 中学1年生の喫煙率は女子が今回0%、男子も0.1%とほぼ喫煙はない状態です。 これについて健康増進課は「受動喫煙の問題が国や地域で論議されるなど社会の大きな関心事になっていることが喫煙にブレーキをかけているのではないか」と社会情勢を敏感に反映した結果と見ています。 同時に家庭でも禁煙が課題になったり、「教職員、家族の指導や粘り強い禁煙の働きかけなどが成果につながっているのではないか。自動販売機で未成年者にたばこの販売ができなくなるなど併行した対策の効果もあるようだ」と同課は見ています。