【詳報・前編】自民党総裁選告示前日…静岡1区選出・上川陽子外相は出馬会見で何を語ったのか?あの話題も
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
上川外相の出馬会見。質疑を交え1時間にわたりました。詳しくお伝えします。また、ついに首相を目指すに至った上川大臣の人物像にも迫ります。 (高山 基彦 キャスター) 「こちらは東京都千代田区、上川外相の出馬会見が行われる会場です。ごらんのように『日本の新しい景色』という言葉が掲げられたステージが設けられ、その前にはSPが常に目を光らせている状況。およそ50人以上、多くの報道陣が詰めかけ、注目度の高さがうかがえます」 金属探知など厳重な警備の中、11日 午後1時半に始まった上川外相の出馬会見。 (上川 陽子 外相) 「全国の皆さまから日本初の女性総理になってほしい、たくさんの声をお寄せいただきました。世論調査でも次の総理大臣候補の中に上川陽子の選択肢が必ず入るようになっていたこともありがたいと感じていました」「私が今回スタートラインに立てたこと、それ自体が新しい自民党の姿をお示しする大きな一歩だと思います」「世界ではロシアのウクライナ侵略、中央ガザ情勢、分断と対立が深まっている。日本でも人口減少、少子高齢化に伴い難題が山積している。政治に厳しい目が向けられ透明性の高い信頼できる政治が求められている」「国益を守り存在感を示し、そして国民に理解され支持をされる国をつくるために総理大臣を目指し、ここに総裁選に立候補することを表明します」 女性初の総裁、そして首相へ。ついにそのスタートを切りました。 上川外相は、静岡市出身の71歳です。横内小学校、静岡雙葉中学・高校を経て東京大学を卒業。その後、シンクタンクを経て、2000年の衆議院選挙で初当選したのは47歳の時でした。この時は自民党の公認候補が別にいたため、無所属での出馬ながらも接戦を制しました。 (上川 陽子 外相・当時47歳) 「これから皆さんの期待に応えて、私が訴えきたことをひとつずつ実行して、そしてそのことがやっぱり上川が言ったことは本当だったなという風に思ってもらえるように一生懸命やります」 初当選の同期は、現在の鈴木康友知事や、細野豪志衆院議員。「every.しずおか」番組アンカーの津川さんも当選同期です。 家族は夫と娘2人。2007年には少子化対策担当相に就任しました。法相を務めていた2018年には、オウム真理教の元幹部ら13人の死刑執行を命じ注目されました。一連の死刑執行での報復を警戒し、常にSPが警護につく生活を送っています。 7期目となった現在は外相として海外での公務も多く、9月4日から6日は「外務・防衛閣僚協議」でオーストラリアを訪問していました。 そんな上川外相の中学・高校時代を知る人たちは…。 (上川外相の同級生 江河 範子さん) Q.どんなクラスメイトでしたか? 「明るくて元気な人で、運動もできたし、もちろん勉強もできた」「高校に行ってからは英語ができると有名だった」 高校時代のアルバムを見せてもらうと…。 (上川外相の同級生 江河 範子さん) Q.その当時の英語部の写真ですね 「一番有名なのは高校3年生のときに、英語部でシェイクスピアのハムレットかなやった英語劇を」 当時は生徒会長をやるタイプでもなく、おっとりとして政治家になるとは思っていなかったといいます (上川外相の同級生 江河 範子さん) 「外相が本当に本人が生き生きと、大好きなお仕事で、もうそれで十分」 (それいゆ雙葉 浅井 薫 代表) 「総裁選に出ることが決まったら私たちも一生懸命応援するつもりでいますけど」 11日 朝。総裁選への出馬会見を前に岸田首相のもとを訪ねた上川外相は…。 (上川 陽子 外相) 「総理からは頑張ってほしいということで、大きな励ましの言葉を頂いた。朝の清々しい気持ちで白いキャンバスに、皆さまの希望や思いを新しい景色として一緒につくっていきたいという思いなので、そういう気持ちを込めて、きょうは出馬会見に臨みたいと思う」 そして迎えた11日の出馬会見。掲げたのは3つのキーワードでした。 一つ目は、「ネットワーク大国・日本」の実現。 (上川 陽子 外相) 「これからの時代はつながることが新しい価値と可能性を生み出します。まず交通ネットワークを強靭化します。全国97の空港の過半をしめる地方管理空港、この国際空港化を推し進めます」「世界各地から日本国内の地方空港に直接行き来できるようにします。政府が掲げる6000万人インバウンドの時代、これは大きな追い風となる」「あわせて高速鉄道網を強化します。2027年以降のリニア新幹線の開業を前倒しを後押しし、新幹線を始めとする高速鉄道サービスを拡充します」 二つ目は、「コンテンツ・メディア大国」の実現です。 (上川 陽子 外相) 「アニメや漫画、ドラマなどのコンテンツ、文字や活字、書籍などメディア文化、公文書やアートの保護を国家戦略の柱に位置付けます。産業や文化、国際交流などの政策を掛け合わせ、世界トップクラスの支援体制を構築します。その拠点として『メディア芸術ナショナルセンター』を早急に整備します」「日本のソフトパワーを文化・外交支援として、海外展開を促進させます」 三つ目のキーワードは「水の時代」。水と海洋の観点から安全・安心な国家をつくると訴えました。 (上川 陽子 外相) 「日本のふるさとの景色は田園、水の国、海洋国家であります。地域・農林水産業の持続的な成長のために水や食料の安全保障、こうした観点もしっかりと考慮し水源地保護の仕組みを整えてまいります。SDGsの観点からは異常気象による豪雨、土砂崩れや水害への対策が急務です。地球環境保全のために、健康な水循環をはかります。ふるさとの景色を守るため、森林管理や、総合治水対策を確実に実施します」 表明を終えたあとの、記者からの質問には、気になるこの問題が…。 (記者) Q.「リニア中央新幹線の開業の前倒しを後押しするという発言があった。現在静岡工区のみ着工できていないが、上川外相の地元でもある。具体的にどのように後押ししていくお考えでしょうか」 リニアの早期開業を会見で明言した上川外相。その考えとは…?(詳報・後編へ続く)