目指すは世界初の“全域アイズオフ”! ホンダが次世代EV「Honda 0」の新技術を発表
北米で約10万口の充電ネットワークを構築
また、環境に負荷をかけることなくユーザーに自由な移動を提供するため、「ストレスフリーで自由な移動の実現に向けた充電網の構築」「EVバッテリーを活用したクリーンでスマートなEVライフの提供」という、2つの軸による新たなエネルギーサービスを展開することも発表された。 充電環境については、北米において自動車メーカー8社(アメリカン・ホンダモーター、BMWグループ、ゼネラルモーターズ、ヒョンデ/キア、メルセデス・ベンツグループ、ステランティスN.V.、トヨタ自動車)による合弁会社、IONNA(アイオナ)を通じ、2030年までに3万口の高品質な充電網を構築。さらにHonda 0シリーズの充電ポートに北米充電規格のNACS(North American Charging Standard)を採用することで、2030年にはHonda 0シリーズのユーザーが約10万口の充電網を使用できる環境を整えるとしている。 さらにHonda0シリーズの投入に合わせ、この充電網を活用した新たな充電サービスの提供も検討。ホンダの知能化技術にアマゾンウェブサービス(AWS)の生成AI「Amazon Bedrock」などの技術を組み込み、Honda 0シリーズの車両や広い充電網から得られるデータを分析することで、充電設備の検索や支払いのシンプル化など、さまざまな面で一人ひとりにパーソナライズされた充電体験を提供するという。 いっぽう、EVの充電シーンの約8割を占めるとされる自宅充電に関しては、Emporia Corp.と共同開発している「Home Energy Management System(ホームエネルギーマネジメントシステム)」に、ホンダとBMW、フォードの合弁会社であるCharge Scape(チャージスケープ)のVGI(Vehicle Grid Integration)システムを組み合わせ、北米で展開しているEV向け充電サービス「Honda Smart Charge」を一層進化させるとしている。これによる新サービスは2026年以降、順次北米市場などで開始される予定で、電気代の節約やCO2の削減に貢献するという。 この新サービスでは、Honda 0シリーズのEVは仮想発電所(Virtual Power Plant)として機能し、ユーザー一人ひとりに最適化された充電計画を実行するという。例えば電気代が安く、再生可能エネルギーを活用できる時間帯を選んで充電を行い、電気代が高い時間帯は家庭向けに放電することで、家庭全体の電気代をマネジメント。さらにグリッドの電力が不足しているときには、車載バッテリーの電力を電力系統へ供給することで、電力の安定化に貢献。オーナーはEVから収入を得ることも可能となるという。また、充放電を繰り返すことで懸念されるバッテリーの劣化は、ハイブリッド車で培ったバッテリーマネジメント技術により最小限に抑制するとしている。 (webCG)
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