巨大空港税関“密輸阻止の舞台裏” 偽ブランド品から金製品まで…なぜ関空に?
■スーツケースから…ちまき発見
日本に入国するときに荷物をチェックするのが税関の仕事。時として思いもよらぬものが持ち込まれます。 中国からの便でやってきた中国人女性。すると、スーツケースの中からは…。一瞬、税関職員もびっくり。人の頭と思いきや、それはマネキンでした。 税関職員 「これは何に使うの?」 中国人女性 「スパ」 どうやらマッサージの練習台として持ち込んだようです。検査の結果、持ち込みOKでしたが、ちょっとひやっとするものでした。 ベトナムから来た女性のスーツケースの中には…。X線検査を行ったところ、スーツケースの中に不審な影があったそうです。 すると、中から出てきたのは…。ぎっしりとちまきが詰めこまれていました。すぐさま、同じフロアにある畜産物や植物の検査を行う「動植物検疫カウンター」へ向かいます。 検疫職員 「ちまき?」 ベトナムから 「はい」 検疫職員 「包みを開いていいですか?」 包みを開けると中には蒸しあがったお米、他にも包みの大きなちまきもあります。 検疫職員 「割っていいですか?」 実際に包丁で切ってみると、蒸したお米の中には玉子とハムが入っていました。女性は「日本に住むベトナム人へのお土産を持ってきた」といいます。 蒸したお米やゆでた玉子は持ち込み可能ですが、ハムは肉類ということで持ち込み禁止。大きいちまきは廃棄処分となりました。
■男性のネックレスに金?
今年上半期、大阪税関で押収された金は575キロ、およそ83億円でした。手荷物に忍ばせて持ち込む密輸が増えています。こうしたなか、やってきたのはベトナムから来た男性です。 税関職員が「金製品はお持ちですか?身につけている金製品はありませんか?」と尋ねると、男性は「ない」と繰り返しました。 税関職員は何か怪しいと感じているようです。男性の荷物をチェックします。 ベトナムから 「これは薬。子どもの薬。時間かかるな」 すると、女性職員が他の税関職員に声をかけました。何かを見つけたようです。男性のつけていたネックレスを指摘しました。 税関職員 「なぜ最初に言わなかったの?知ってたやろ?」 別室で詳しく話を聞くことにしました。 税関職員 「(金)37.3グラム(約50万円)鑑定時間9時05分。金取り締まりしてるの知ってるやろ」 男性 「知ってる」 税関職員 「税関が調べてるの分かってる時に、ちゃんと言ってくれないとな。摘発になるから。これは差し押さえと言って、あなたに話を聞いて書類を書いてもらう。また後日、1回来てもらうことになります」 金を日本に持ち込む場合、所持品でも申告が必要です。男性は申告することなく20万円以上の金を持ち込もうとしたため、罰金を支払うことになりました。