【速報】岸和田市長が会見「決議に大義ない」辞職・失職せず 女性関係めぐり不信任決議を受け議会解散「個人的な生活上のことについて、議会で扱うものではない」
女性との性的関係をめぐって市議会による不信任決議を受け、議会を解散した大阪府岸和田市の永野耕平市長は、24日午後3時から、記者会見を行い、「不信任決議の内容は全く理解できないし、決議に大義がない」と批判したうえで、「市民の皆さんに決めてもらい、選ばれた方が再選後に私に不信任決議を出され(過半数が賛成し)たら自動失職するので、そのタイミングで市長選挙になると思う」と語り、自身が辞職・失職する考えはないと表明しました。 午後2時50分すぎに会見場に姿を見せた永野市長は、「きっかけを作ったのは、僕ですから。僕が悪いと思います。ただ、それは家族や妻に対して思っていることであって、そのまま市議会で扱われるというのはもちろんおかしなこと。僕の個人的な生活上のことについて市議会で扱うものでは本来ない」と持論を述べました。 さらに「不信任決議の決議文の中に、『説明責任を果たしていない』とあるが、私は相手方と話し合って秘匿してほしいと言われていること以外のことについてはしっかり説明責任を果たした」と語り、「市長に『出席するな』といって議会が進められてきた。私も議会も市民に選ばれた存在。日本の選挙制度の中で、民主主義の仕組みの中で選ばれた首長が提案したことが、私抜きで審議されたのは問題」だと議会を批判しました。 永野市長は辞職・失職する考えは「ない」としたうえで、「市長も議会も民意を問う方法は、まずは議会を解散して、その後、市長の不信任をしてもらうのがいいと判断した」と語り、改選後に再び不信任決議が出され、可決して失職した場合は、出直し選挙に出馬する意向を示しました。
■女性と裁判で和解「混乱を招いた」市議会が不信任決議
永野市長は、性的な関係を強要したとして、府内の女性から提訴され、11月、解決金500万円を支払うことなどで和解しました。永野市長は、女性と不倫関係にあったことは認めて謝罪し、所属していた大阪維新の会に離党届を提出(党から離党勧告処分)して受理された一方、女性に性加害を加えたり関係を強要したりしたことはないと否定し、市長の職を続投する意向を示してきました。 これに対し、市議会は20日、「混乱を招いた責任は大きい」などとして、市長の不信任決議案を提出し、出席者の4分の3以上が賛成し、可決されました。市長は30日までに辞職するか議会を解散しなければ、自動的に失職することになっていました。
■2月2日に市議選実施へ 前回の市議選は約7300万円、市長選は約4400万円
永野市長は24日午前、「議会解散」の通知書を市議会の議長に提出。市の選挙管理委員会によると、市議選は来年2月2日の実施を想定し、準備を進めているということです。 地方自治法では、改選後の議会で再び不信任決議が出され、3分の2以上の議員が出席して過半数が賛成した場合、市長は失職することになります。 市選管によると、直近の市議選では約7300万円、市長選では約4400万円かかったといい、岸和田市議会の烏野隆生議長は、「(議員は)不信任案を出す覚悟と信念を持ってやってるので、今回の解散はなかなか大義はないのかなと思います」と語っていました。