小田急が全路線で100%再エネ電力による運行に切り替え。EVバス導入やリサイクル推進も
公共交通機関のカーボンニュートラル化でサステナ社会を目指す
2024年4月1日、小田急グループは、全線(小田急線、箱根登山電車、箱根登山ケーブルカー、箱根ロープウェイ、江ノ電、大山ケーブルカー)で、運行に使用する全電力を再生可能エネルギー由来のものに切り替える。また、2030年度までに保有バスの15%に当たる500台のEVバスを導入するなど、事業全体でのカーボンニュートラル化を進める。 ●電力を実質100%再エネ化したZEH新築分譲マンションは資産価値が落ちにくい 小田急グループは運行する下記の全路線で、駅や信号機、踏切等を含む列車運行の全電力が、再生可能エネルギー由来の電力によってまかなわれることになる。 小田急小田原線 新宿-小田原 82.5km 小田急江ノ島線 相模大野-片瀬江ノ島 27.4km 小田急多摩線 新百合ヶ丘-唐木田 10.6km 箱根登山鉄道 小田原-強羅 15.0km 箱根登山ケーブルカー 強羅-早雲山 1.2km 江ノ電 藤沢-鎌倉 10.0km 大山ケーブルカー 大山ケーブル-阿夫利神社 0.8km 合計 151.5km 具体的には、東京電力エナジーパートナー株式会社による、実質的にCO2排出量ゼロとなる「太陽光・風力・水力等」の再生可能エネルギーにより発電した電気が供給される「グリーンベーシックプラン(FIT非化石証書)」 と「環境価値付料金(グリーン電力証書)」が導入される。 これにより、年間約15万6000トン(一般家庭の約60,700世帯相当)のCO2排出量が実質ゼロとなる見込みで、バス事業でも保有台数の約15%にあたるおよそ500台のEVバスを、国や自治体の補助を活用しながら2030年度までに導入していくとしている。 小田急グループはこれまでも、車両の省エネ化をはじめとした設備面からのマイカーに対する環境優位性の発信とMaaSによるストレスフリーな移動の提供などを通じて、公共交通利用の促進を進めてきた。 また、今回の使用電力変更に併せて、カーボンニュートラルに向けた取り組みを表すシンボルマークを新設、小田急線の車体等へ掲出することで、公共交通を利用してもらう機会を増やし、さらなるCO2排出量の削減を目指していくそうだ。