東京五輪銀の野中生萌もまさかの予選落ち 課題のリードで高度伸ばしきれず総合9位「腕がパンパンで」も前向く「ベストに近いパフォーマンスできた」
「パリ五輪・スポーツクライミング女子複合・予選」(8日、ルブルジェ・スポーツクライミング会場) 【写真】まさかの途中落下 カラフルな髪の野中生萌 表情ににじむ悔しさ リードが行われ、東京五輪銀メダリストでボルダーで7位につけていた野中生萌(27)は、課題のリードは51・1点で10位。総合では115・5点で9位に終わり、予選落ちとなった。リードを終えた時点で暫定5位だったが、その後、後続の選手たちに抜かれた。 試合後は「疲れましたね。腕がパンパンで。(落下の場面は)腕も張ってきていたので、もっといい選択各箇所でできたのかもしれないですけど、今日のベストでした。自分の練習してきた感覚でいうと、もうちょっとできたかなと正直思う。でもベストに近いパフォーマンスはできたかなと」と、振り返った。 連続での五輪メダル獲得へ臨んだ2度目の大舞台だった。21年の東京五輪では女子総合で銀メダル。直後から「東京五輪に出てメダルを勝ち取ったからこそ次も取りたいという思いが出てきている」と話していた。 パリ五輪での複合競技はボルダー、スピード、リードの3種目で行われた東京大会から、ボルダー、リードの2種目に変更。リードを徹底強化するなど変化に対応し、激しい代表争いの中で今年6月にパリ五輪代表をつかんでいた。 ◆野中生萌(のなか・みほう)1997年5月21日、東京都出身。16年の世界選手権ではボルダリング(現ボルダー)で2位に入り、同年のW杯は年間総合で2位。18年のW杯では年間総合を果たした。21年の東京五輪は女子複合で銀メダルを獲得。162センチ。